◎胸谷間 拭う拭わぬ 思案橋
にしても、セレブ旅にグルメは欠かせないだろう。そう、熟女の真髄もそこにある。カメの大好きな官能の世界はとうの昔に卒業、というか深みにはまる前にグルメの世界にのめり込んでしまったようだ。特に夏場、この時期は男の視線を承知の上で胸元を強調した挑発的なファッションに身を包むにもかかわらず、エクスタシーを感じるのはグルメとのたまう。
チャオプラヤー川沿いのタイレストランでランチの際のカメの一句がこれ。
胸谷間 拭う拭わぬ 思案橋
で、ホテルでの朝食、今やどこのホテルでも朝はバイキングが多くなっていると思うのだが、「朝食バイキングなんて貧乏人だよぉ」。幸いというか、オークラではバイキングの他に、朝食メニューが用意してあった、よ。
バンコクと限らず東京でも高級レストランほど強度のクーラーを利かせていて、客は承知でジャケットを着用、或いは羽織る。そのジャケットに品格が表れるという訳だ。
また、割烹料亭で靴を脱ぐ際、その靴にその人の人生すべてが表れてしまうので、セレブ熟女は高級ブランド品を履いていく。
高級店についての持論は、例えば1人5万円コースの場合、その内訳は2(料理)+2(ドリンク)+1(サービス)となる。
メニューと一緒にワインリストを用意していないような店は話にならないし、必然的にソムリエのいない店も同様だ。オーターした料理に合うワインをソムリエとあれこれ薀蓄を交えて軽く論議するのも至福の時という。その点、オークラに入っている和食の「山里」は合格だそうな。確かに、刺身といい、天ぷらといい、ここがバンコクかと思うほど旨かった、よ。ワインリストも豊富だったし、ねぇ。
グルメは東京で何度もご相伴にあずかっているのだが、出入りするのは一度は耳にしたことのある名店ばかり、勿論、立ち食いそば、吉野家の牛丼などは口にしたことはないそうだ。まして、バンコク名物の屋台群など、もってのほかだった。ウフッ。
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