◎バンコクで「どこ行きたい」って聞かれても、ねぇ
にしても、ホテルのチェックアウト後、ホテル前での待ち合わせなんてドタキャン、すっぽかし有りの設定で、日本でならとてもまともに待てないよなぁっていうのは、あれから2夜明けて記憶を辿るいまの心情、その日、ホテルの外に出て道路を挟んで向かい側にあった屋根付きベンチで待ち始めたその時、やはり、タイのお国柄にカメの初心な心が混ざり合ってか、カメは迷わず彼女は来ると思っていたし、露ほども疑っていなかったけど、ね。12:10ごろだったか、ホテル前にタクシーが止まって彼女の姿、今日は濃紺のノースリーブにGパンの出で立ち・・・。実は、ここで何分待つつもりだったかといま聞かれても困るよなぁ。来ちゃったもん、ねぇ。ウフッ。
早速「どこへ行きたい?」。どこといってないんだよなぁ。カメはrain-chanと一緒にいられるだけで大満足なんだから・・・なんていってるノー天気な幸せ。
そうだ、行きたいというより、まずは行かなければならないところがありました。チェンマイ行きの寝台夜行列車のチケットを買いにファランポーン駅だ。「 私、買ってあげるから・・・」なんて彼女にいわれて、タクシーに乗り込み、駅まで60Bartだったか。ここは、バンコクの列車の中央玄関口で、タイの各主要都市、マレーシア、シンガポールなどへも移動できる。チケット売り場は窓口が3つほど空いていて、それぞれ2、3人並んでいたが、彼女の背に縋るように従い、窓口に一緒に並んだ。窓口の駅員はあれこれ手元のパソコンに注文を入力して発券している。カメは最初、エアコンは要らない、嫌いとかいっていたら、夜10時ごろの列車しか空いていないとかで、エアコン有りに変更したら、いい時間のチケットが取れた。約13時間の長旅になるチケットの内容は・・・「BANGKOK → CHIANGMAI 18:10発 07:45着 2等 エアコン 寝台 LOWER 4号車22番 881bart」
ま、2等で2643円というわけで、この寝台車には1等も3等もあり、3等では4人掛けのボックスシートもあるそうだ。さて、さて、あとは寝台列車が出発する午後6:10まで、彼女と2人っきりで、さて、どう過ごす?
で、また、「どこ行きたいか?」 。カメは、さしたる根拠もなく、目的もなく、日曜日だし、ひょつとして有名な「泥棒市」なんてやっていればなんていう期待? と、この駅から何となく近そう・・・といったところで「ヤワラート(中華街)」といっていた。タクシーで60bart未満だったが、釣りは受け取らず。たまたま降りた場所に中華街の市場があり、じゃ、歩いてみるかと、市場を縦断? あれこれ生ものも多く、いや、凄まじい。市場を抜けたら、昼食にいい時間、せっかくだし、なら・・・フカヒレでもと、看板か店名にそれを表示している店でもと、ちょい遠目に探して・・・、移動しようとしたが、そこはそれ、何となく彼女の雰囲気で・・・、ちょっと聞いてみるか ってなもんで・・・どこか、知っている店、行った事のある店ある? で、案内された店、ちょっと、混んでいて、空いている席がレジ傍の小さいテーブルしかなかったが、そこに落ち着いた。フカヒレスープ、焼きそば、シュウマイ風点心などをオーダー・・・、ま、そこそこの中華料理店で、フカヒレは、それなりに旨かった。勘定を済ませたところで、午後2時前。
またまた、「どこ行きたい? 」に、今度は川、チャオプラヤーといって、またタクシー。サファン・タクシンなる船着場で、クルーズ船や定期船の行き来をぼんやり眺めた後、近くのショッピングセンタービルの一階にあったマックでアイスコーヒーを飲みながらひと休み、2休みして、タクシーでファランポーン駅に戻ったら、午後4時30分を過ぎていて、2人はベンチに腰掛け、ちょっとボーっとしていたら、カメの顔に彼女が頬を寄せてきて、プリクラ風の写真を撮ろうと、3度もシャッターを押してしまいました。5時を過ぎたところで、カメはホームに寝台列車が入線していないかどうか確認しに行くと、少しだが車内に乗客もいる。駅員に聞いてみると、乗車OKとのこと。いや、良かった、ねぇ。彼女のところまで戻って、一緒にホームまで行って、カメは寝台列車に乗り込んで、ホームにいる彼女に手を振ったら、両腕を振り上げて万歳をしてくれて、立ち去って行く彼女の後姿に、カメはホッとため息を付いていた、よ。
*車両の汚れた窓ガラス越しに撮った彼女の写真はアップしてみました。