2014/08/01

◎値引き交渉も熱くなると価格ぶっ飛ぶ

にしても、こりゃ、ちょっとしたビッグファイトだと感じた。前回宿泊したホテル近くの大規模屋台群でのこと。夕暮れ時、屋台を見ながら歩いていたら薄暗い軒先にちょっと異様なデザインのTシャツが何枚もぶら下げている店を見つけた。いわずと知れたスカルだ。思わず笑みが洩れた。毎日、屋台をぶらぶらしながら秘かに探していた専門店だ。やっぱり、あった、よ。なるほど、ひと目で物は良し。奇抜で見事なデザインがぶら下がり、平積みもズラリ。これなら誰だって欲しくなるだろう。武者震いした。金がふんだんにあれば、全部だって欲しい。そんなオーラが出てしまったようだ。カメは何せ、スカルをデザインした安価なランニングをまとい、スカルを刺繍した野球帽までかぶっている。 骨のありそうな熟年男性店員はそんなカメの姿を品定めしていたようで、売る気満々で迫ってきた。
価格交渉は定石通り、「タオライカップ(いくら)?」で始まった。カメは1枚でもいいから買う気で交渉をスタートさせていた。店員が応えた最初の価格は「450THB(1350)。ほほぉー、そうか、そうか、1枚ならそれでもいいかなと思いつつも、まずは「300THB(900)」と応酬、さり気なく他のTシャツを触ったりして、物欲しげに、ちょっと迷っている風にしていたら、「これ、普通のお客さんには650THB(1950)」と大型の電卓に「650」と表示して、カメの自惚れ心を擽ってきた。なるほど、ねえ、そりゃ、なんぼなんでも、高過ぎる、わ。ならばと、後、これと、これもと、合計3枚にして、「1000」でどうだと突きつけた。店員は一瞬怯んだものの、さすがにこれは無理だったか、「1400」と返してきた。耳を疑ったが、脳はもうパニック状態、高いのか、安いのか。さて、はて。そこでカメが提示したのが、じゃ、この2枚で800THB(2400)でどうだといったら、もはや3枚に拘ったようで「1300」ときたので、なら「1000」だなに、「それではオーナーに叱られる」といいつつも「1200」ときた。それにも首を捻ったら、「ウゥーン」と天を仰ぐように「1100」。カメはそこで、にっこり妥協した。後で計算してみると、Tシャツ1枚@367THB(1100)、高いのか、安いのか、不明なれど、熱のこもったやり取りで、ちょっとした達成感に浸っていたのでした
また、最初の価格、450THB(1350)なら3枚て1250THB(3750)のだが、お互い、どこかで、そんなこと忘れているのが可笑しい。
ちなみに、Tシャツの写真は参考までにアップしたが、いい買い物だったと思っている。いつの日かこのTシャツでお目にかかる日があればこの上ない幸せかも、ね。