2014/11/03

◎しぶといよなぁ! 禊に脂汗の猪瀬直樹

にしても、それほどまでして、社会復帰したいのかと、額に浮いた脂汗を目にして、気の毒でならなかった。脂汗の主は、前都知事の猪瀬直樹、公の場から姿を隠して、もう半年になるだろうか。一介のライター風情から都知事にまで上り詰め、東京オリンピック招致まで成し遂げ得意絶頂のご仁にとって5000万円の借入金問題は驚天動地だったに違いない。それでも、脂汗を垂らしながら、目を覆いたくなるほどの醜態を晒した挙句、知事の座を明け渡し、社会から放逐されたというのに、傲慢な野心家にとって謹慎生活というか、外道の世界は息苦しいということか。東京にオリンピック候補地が決定した前後に亡くなった妻の思い出を綴った「さよならと言ってなかった わが愛と罪」(マガジンハウス社刊)を携えてメディアに登場してきたのだ。
最初にカメが視聴したのはこの1日()午前10時からのBS朝日「激論!クロスファイア」で、タイトルは「猪瀬直樹氏がいま語る 借入金問題、亡き妻、そして都政」 。実は、カメの1日のスケジュールはテレビの番組表を見ながら決まる。その日もいつもと同じようにチェックしていて、猪瀬の名前を見つけ、即テレビのスイッチを入れたわけで、猪瀬の脂ぎった顔と虚ろな眼球が大写しになっていて、思わずそのまま見入ってしまったというわけだ。 田原総一朗による禊で、質問に厳しさは欠けたが、それでも同じ傷口に触れるのは致し方なく、そのたびに猪瀬は視線を逸らし、 脂汗をギトギトさせながら、我慢、我慢と、あの傲慢で知られる猪瀬がそんな試練に耐えている図は滑稽ですらあった。
そして、その日の夕方、TBSテレビの報道特集では「謹慎生活を続ける猪瀬氏、『報道特集』の取材に対し、ようやく重たい口を開いた」。インタビュアーはTBSテレビ報道局の金平茂紀とあっては、インタビュアーの力量の差があからさまになるばかりで、猪瀬は 「笑ってください、素人だったって」を何度か繰り返し、ほとんど脂汗を浮かべることもなく「そんな話は、もうやめましょう」とまで言われる体たらく。締めに感想を問われ「あらゆるものを失って、今は奥さんの思い出しか残っていない、と感じた」と出版PRではねぇ。
その後、遅ればせながら、Netで検索してみたら、猪瀬は無料メルマガで妻の思い出を書いていて、それを単行本として刊行するために、禊が必要となったようだ。で、都知事辞任後初めてメディアに登場したのは1030日、文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール」で、現在は作家活動に専念していることを明かし、「政治はもういいかな」と政界引退を宣言したそうだ。
カメより4つ下の67歳、しぶといよなぁ。ウフッ。