2011/11/11

◎巨人・清武球団代表がナベツネを涙の糾弾!


にしても、昭和の残滓を垣間見た気がして、暫し郷愁に耽った。古き良き時代の企業戦士というか、会社人間というか、一流企業とサラリーマン人生・・・。プロ野球・巨人の清武英利球団代表兼ゼネラルマネジャー=GM=(61)が11日、突然文部科学省で涙ながらに会見し、巨人の渡辺恒雄球団会長(85)=読売新聞グループ本社会長・主筆=が球団人事に不当に介入したとする内部告発の声明を発表。 あのナベツネを! と大騒ぎになったところで、桃井オーナー兼球団社長(64)が球団事務所で会見し、「(球団人事は)鶴の一声で渡辺会長が決めたことではない」と、清武代表の見解を否定したというのだ。ウフッ、なんともサラリーマン人情譚ではないか。
カメにとっては、巨人というより、読売新聞社の方が馴染み深い。知り合いも何人かいるし、ナベツネの凄さは耳タコなのだが、読売という会社、その前は「務台」そして「正力」といつも「天皇」が君臨している。そうした会社の空気、風土は改めて聞かなくてもわかる。涙の告発をした清武(61)が入社したころ、或いは桃井(64)が入社したころか、ナベツネは政治部長だったか、いずれにしろナベツネは雲の上の存在だったはずだ。その後、編集局の階段を1つづつ上り、その内気が付いたら同僚後輩からは「キヨベ」「モモベ」と陰口されながらも、ナベツネの覚えめでたく、球団役員にまで上り詰めたサクセスストーリーだったはずなのだが、いかんせん、時は平成、政権交代まで成し遂げられていて・・・、でも、昭和の妖怪、ナベツネはどっこい健在だった、と。
損失隠しで「飛ばし」を駆使したオリンパスといい、前会長が100億円を超える巨額融資を受けていたという大王製紙といい、日本企業では一流になるほど、いまも帝王が権勢をふるっているようだ。もっとも、カメはカメで息しているだけだが、こちらの昭和もまだ生きているってこと、か。