2009/05/02

◎縄蛇文字の所為?街の景色が似ている・・・


にしても、バンコクの街の景色はどこも似ている。どこへ行っても、変らない気がする。といって、カメはいつも「ここは何処? 私は誰?」状態なのだが・・・。

スクラップ&ビルドが混在していながら、新しい高層ビルと壊れかけた旧いビルの残骸に、絶妙のバランスを感じる。街造りの光と影が色濃く滲みながらも、「マイペンライ」とそれら全てをそっくり容認してしまうような懐の広さというか、鈍感さというか、或いは諦観といった方がいいのか、いずれにしろ、タイらしさだとカメはいたく気に入っている。カメはこの雰囲気が好きだし、無理せず、素直にそこに溶け込んで行けるのだ。

そんな街には勿論、同様に賑わいと閑散、喧騒と静寂も同居しているが、今回の訪泰では最初に、日本人村が近くにあると聞く街のホテルに落ち着いた。
確かに、漢字やひらがなの看板が目に付いて、それは直ぐにわかる。一目で邦人とわかる方が歩いているし、日本語も耳に入ってくる。
日本人の品位とか、品格、さらに矜持といった言葉が脳裏を刺戟して、情けないことにうろたえてしまう。何故なのか・・・。というより、カメはそれだけで嫌な気になってくる。単純に生理的な反応だ。日本人の矜持とは、一体、何なんだ・・・とは改めて、検証してみたい。

その街からタクシーで200BT(高速、チップ込み)ほど離れた街のホテルに移ってからは、近くで日本人の顔は見ないし、漢字、平仮名も目にしない。ホテルの客は欧米が多く、あとは中東系か。と、カメは妙に落ち着くのだ。

バンコクの街の景色がどこも似ているのは、あの独特の風情があるタイ文字の所為のような気がしている。縄文字とも、蛇文字とも、何とも異様な文様で、矢鱈デカイ。その文字がスクラップ&ビルドのいずれの部分にもしっかり残っていて、カメの目には何ともふてぶてしく映るのである。