2008/10/30

◎脳は枯れても、ひょっとしての虫は騒ぐ・・・


にしても、株の乱高下が一服して、やっとカメも一息ついて、平常心に戻った感じなのだが、それでも、いつまたもう一波、二波来るのではないか、その時はその荒波に飲み込まれてしまうのではないかという生理的な恐怖感に苛まれつつ、今回はそんなこんなで、はからずもカメの脳が乾ききっていることを自覚させられてしまった。
米証券大手リーマン・ブラザーズ破綻が報じられてから一ヵ月余、振り返ってみても恥ずかしくなるカメの反応だ。うーん、やっぱり・・・のあとは、すでに本ブログでもコクっているが、アタフタ、改めて繰り返すこともないが、例によって、全ては情緒的反応の連鎖だ。で、そのモチベーションといえば、情けないことに、金、金、金・・・の金儲けだ。出来もしないことは身に染みているはずなのに、またまた懲りずに、ひょっとしての虫が騒ぐのだ。こいつばかりはしょうがない。制御しようがないのは百も承知。それは、それなりに楽しめたわけで、結果が出るのはまだ少し先になるが、今朝の新聞コラムで、はたと膝をたたいた。外交評論家の岡本行夫氏・・・。
今度の金融危機は神の意思ではない。・・・本来、家を買う能力のない人々がアメリカで家を買い、彼らの借金のリスクがCDSなどの複雑な証券に化けて分散さ れ、世界の金融システムに埋めこまれた。この時限爆弾が一斉に爆発してしまった。人為的にレバレッジ、つまり借金という形で作り出されたカネでも、意味の ある投資に使われたのなら良かったが、「住宅」という季節商品だったために、つぎ込まれたカネは消えてしまった。このカネを世界全体が代わって支払わなけ ればならないわけだ。
もう一つ、Netで見つけたのが、投資相談の森田謙一氏の慧眼で・・・、現代の文明批評としても的確だ。カメも密かに考えてはいたが、ソフトがここまで、こんなことにまで侵食、浸透していたとは、空恐ろしい。こうだ・・・。
今の投資資金は異常な行動を取り続けています。多分、ソフトが判断して人間の介在部分が極端に減ったことで『バランス』という人間が持っている神に近い感覚がなくなってしまったことが原因ではないかと思います。
岡本、森田両氏とも「神」という言葉を使っているのは、何を示唆しているのか・・・、意味深だ。