◎安全が疎かになるのは経済原理・・・
にしても、大阪・「エキスポランド」のジェットコースターでの死傷事故は、安全・安心がいかにぞんざいに扱われているかの証左であり、安全論議には格好のテーマになる。
定期検査には金がかかる。例えば、法的にその検査を年1回としていた規制を撤廃すれば、どうなるか。年2回なのか、年3回でもいいのか。
実は、事故は何時どんな形で発生するのかはわからない。ひょっとすれば検査を一度もしなくても耐用年数を凌げるかもしれない。本当に、検査は必要なのか。問題は、回数だけではない。
検査の質とそのチェックも問題だ。プロの目とスキルで検査して、さらにその結果を専門家集団がチェックするシステムだ。
最近では、マンションの耐震強度偽装事件が象徴的だ。
ジェットコースターともなれば、GW中は年間通して最もフル稼動する時期だろう。その前に何らかの点検をしていても不思議はない。
その点検を省いて、GW中に負荷をかければ、どうなるか。稼働率も利用客数もふだんとは違うのだ。それまでは不具合が隠れていた車軸に負荷が集中して折れることもあるのではないか。
安全・安心については、それが当然のインフラ分野の規制緩和に絡み、ずいぶんと論議されたものだが、結局、安全が疎かになるのは経済原理の真理で、しょうがないのかなとも思ったものだが・・・。