2006/10/04

◆入れ歯と付き合うのは、もう疲れた・・・


にしても、このところ食欲も衰えている。旨いものを食っていないし、それどころか、旨いものを食いたいという意欲が湧いてこない。レストランなどで陳列棚をじっくり眺めながら唾液を溜め、世の中、旨いものがいっぱいあると再確認するのだが、食ってみたいというモチベーションがない。
因果関係ははっきりしていて、入れ歯が全て・・・。硬いものを咀嚼できなくなっているのだ。改めて数えてみたら9本。最初は14,5年前に自転車で転んで上の前歯3本抜けたのが始まり。歯茎も弱っているから、その後はグラついてきた歯を抜きながら何回かに分けて・・・現在に至っている。
ずっと保険の効く入れ歯(ブリッジ)を使っていたが、2年ほど前に一念発起して、保険の効かない特殊なプラスチックの入れ歯を作ってもらった。それでも、すぐに噛み合せが上手くいかなくなる。歯肉の形が微妙に変わってくるのだから、仕方がないのだろうが・・・。
硬いものが噛み切れない。回転鮨でネギトロの海苔が切れないのには驚かされた。若いころは肉が大好物で、何はともあれ肉を腹いっぱい食っていれば満足していたし、何より幸せ感に浸れた。特に、モツの串焼きなどを頬張りながら、これが食えなくなったら、死んだほうがいいよなぁ、などとのたまっていたというのに、いまは、どうだ・・・。肉は、特に牛はダメ、豚か鳥ならOK。あとは、ミンチだ。
かつて、それでも堪らず焼肉店に飛び込み、大好きなカルビを口に入れてじっくり味わったこともあるが、振り返れば、その後、何日かして残っている歯に不具合が生じて入れ歯を作り替えることになっている。
いつもグラグラした入れ歯と付き合っていると、ほんと、食事するのも面倒臭くなる。食堂の陳列棚を眺めながら涎を垂らすのは、もう切なくて、何とも情けない。もう、入れ歯と付き合うのは疲れた・・・。