2016/01/24

◎誕生日 お迎えまだか 耳澄ます

にしても、気がつけば73歳の今日、長生きしたものよと呆れるしかない。
つい愚痴も出る。自信満々でヘビースモーカーを謳歌していた頃、ガンとたばこの因果関係はあるはずもないと豪語してもいた。確かに、昨年、72歳までにお迎えが来ていれば、肺がんとは気付かず、そのまま逝けたわけで、ねぇ。長生きの功罪ってとこ、か。
特にやりたいこともなし、特にやらなければならないこともなし、ただ、寝て起きて、食って寝て、息している。ただ、それだけなのに、やたら草臥れる。脳細胞はほとんど消滅、お肉の細胞劣化も甚だしい。小便垂れ流しも視野に入ってきている。息は吸って吐いているが、そのリズムが乱れることが多い。気温の変化に大きく影響され、時に激しく咳き込んだりすると、なかなか止まらない。呼吸が苦しくなる。生きている証で、苦しく辛い。
週一程度の洗濯も億劫になっている。ベランダで干し終わると、何かひと仕事終えた感を強く感じることも増えた。達成感ではなく、疲労感、息も上がる。炊事、洗濯、掃除の三大家事のうち、掃除はしなくても死ぬことはないだろうと早々にやめ、炊事は気まぐれに時たまだが、洗濯だけは「ねばならない」のだが・・・。
がん宣告されてから、舞茸でしじみ汁にしたり、豆腐と一緒にしたり、電子レンジでソテーにしたりして、朝食をとり始めたのだが、先日肺がんドックの検査結果を見てからは、もう朝食をとる気も失せ、いまは飲むヨーグルトだけにしている。それだけでなく、あれが食いたい、これが食いたいといったものがなくなり、一汁一菜というか、そんな食事で満足している。何を食おうか、食いたいものもない。考えるのも面倒になっている。
気になるのは、脱炭水化物をテーマに昨夏から始めたダイエット。なかなか効果が見られなかったのに、最近では銭湯のデジタル体重計に乗ると、何と65kg台。昨夏より8kgの減だ。70kgを当初、目標にしていたのだが、10月に70kgを切ったら、あとは一気だった。これがダイエット効果なのか、肺がんの影響なのか判断し難いのだが、銭湯の大鏡に映した裸体を見れば、あぁっ、上半身のお肉がげっそり落ちている。琴奨菊の真似して仰け反ってみると、あばらがくっきり浮き出てくる。
何とも、馬鹿々々しい、詮無きことを繰り返しつつ、ひたすらお迎えの足音に耳をそばだてているのだが・・・。


2016/01/20

◎末期がん 痛いは御免 迎え来い

にしても、さすがNHKというか、クローズアップ現代、昨19日放映の「"最期のとき"をどう決める~"終末期鎮静"めぐる葛藤~」は見ごたえがあった。末期がん患者の痛みを鎮静剤で緩和し最期を迎える"終末期鎮静"が在宅で静かに広がっている、というのだ。浅学菲才がまた露呈してしまったようだ。"終末期鎮静"とは何なのか。NHKの番宣ホームページよよれば、こうだ。
いま、在宅で療養する末期のがん患者に、「終末期鎮静」という新たな医療が静かに広がっている。耐えがたい苦痛を取り除くために鎮静剤で意識を落とし、眠ったまま最期を迎えるというものだ。最新の調査では、在宅で亡くなったがん患者の7人に1人に行われていたことがわかった。自分の意志で、眠ったまま苦しむことなく死を迎える患者。その一方で、遺族の中には、「“終末期鎮静”に同意したことで、患者の人生を終わらせてしまったのではないか」と悩んだり、罪悪感にさいなまれたりする人もいる。自宅で最期を迎えるがん患者が増える中、終末期の医療はどうあるべきか、考える。

番組を視聴しながら、「これは安楽死。殺人じゃないか」と思ったが、どうやらこの在宅診療はあちこちで行われているようだ。かつて、「安楽死」と「尊厳死」に関しては調べたことがあり、安楽死は殺人、尊厳死は自死と大雑把に区別し、前回ブログでも問題提起したが、やはり新たな生命倫理に基づく国による制度改変、法整備が必要不可欠なのだが、テーマがテーマだけに先陣を切る御仁は出てこない。クローズアップ現代の真意は不明だが、大きなタブーに一石を投じたことは間違いないし、いまの終末医療、已むに已まれぬ現場が一歩も二歩も先行していると感じた。

2016/01/16

◎末期がん サプリで消えた なんてねぇ

にしても、肺がんドックの結果が先日郵送で届いた。もはや過剰な期待もしていなかったが、恐る恐る見たら、やはり予想通り、か。「ガンが消えた」なんて妄言が飛び交うNet空間とは違った。
まず、喀痰細胞診検査の結果は「核小体が目立つ異型細胞を多数認め、悪性を考えます。組織型としては腺癌を考えます」
胸部CT検査の結果は・左肺上葉肺癌:癌性リンパ管腫症疑い。・同側肺門部、気管分岐部リンパ節転移。・対側肺転移は明らかではない。・左副腎結節:転移の否定には至らず。
医師の所見もついているが、簡単に咀嚼してしまえば、「左肺にかなり悪性の癌があり、リンパ節への転移も広がっている」といったところか、と書きながらも、これはさすがに気が滅入る、ヨ。
先の病院での医師の話そのままで、新たな発見はなし、このままお迎えを待つ日々を過ごすことになるわけで、この2~3か月の民間療法は全く効果が見られなかったということ、や。といって、すべて止める潔さもない。サプリではなく、喉を対象にした風邪薬(第2類医薬品)の中には少しは症状を和らげてくれているようなものもあり、そんな対症療法を続けていくしかないよなぁと、独りごちている。
で、肺がんドックをきっかけに今の医療に関しひとこと言いたくなった。どこまで進化するかわからない医療技術に対する疑問でもあるが、新しい医療倫理の確立だ。「延命が全て」で突き進んできた医療技術はもうすでに究極の極地に達しているのだろう。そこに、肺がんドックのような新たなビジネスも生まれている一方で、延命技術によって、どうすればいいかわからない彷徨える命も増えているのではないか。ここは、新たな生命倫理の誕生が必要ではないのか。
命とは何か、命とはどんなものか。永遠の課題で、軽々に論ずるのも憚れるが、その一方で医療技術は日進月歩で、生命倫理の域をとうに超しているのではないか。このへんで、国による繊細な選別、線引きを実施する大胆な決断が求められていると思う。
不備ながら、叩き台にはなると思う一行を・・・。
「後期高齢者には自己申告による尊厳死を認め、病院の緩和科にて施行する。」


2016/01/08

◎薬より 気が漲れば 病とぶ

にしても、拍子抜けの肺がんドックに吹っ切れたのか、昨7日にはカメ秘伝の健診に恐る恐るだがトライしてみた。50歳にして医者による健康診断を一切やめ、自信満々で始めたG健診だ。おかげで、10年前だったか銭湯で倒れ救急車で運ばれた(くも膜下出血で一か月入院)以外は、これまで風邪すらひいていない。医者といえば、歯医者には何度か通ったが、それだけ。G健診様々なのだが、さすがに近頃では頻度が落ちている。時に、要介護状態でトライすることも増えている。でも、それ以上に肺がんドックにはさすがに呆れ果てた。こうなりゃ破れかぶれ!の自暴自棄も多少はあったか、というより、陽気によるお肉の微かな疼きが勝っていた。ウフッ。やるっきゃないよなぁ。
経緯・結果はいつものように「裏ブログ」にこうアップした。
★★★噴出  16:28   麦爽快缶
中12日、量中、余滴少、喘ぎ声少
☆あぁん、逝く逝く、逝くぞ、ぞくぞくぞくっ、いい、いいっ、いいよぉー、久々、やぁ、こんなの、こんなにいいのってぇ…。何か、全てOKって感じ、や。いかったぁ。なるほと、ねぇ。こんなの、まだ、出来るんやぁ。途中で、手が痺れるように熱くなって激しく震え気が遠くなりそうな感じ、2度ほど。多分、心の臓が止まる時もこうなるんだろうねぇ。こりゃ、本望やでって。ウフッ。いつなんだろう。いつでもいいぜ。
本日は、恐る恐るながら、かなり気を入れて取り組んだわけで、それなりに覚悟の上ではあった、よなぁ。まずは、何よりメニューの選択から、まともにスタートしたからねぇ。で、すぐSSや。いや、驚いた、よ、こんなに良く出来ていたとはねぇ。ちょっとした感動とともに、しっかりエロ入されて・・・、もう、こちらの目線がエロくなっていて、あれよ、あれよ、よ。でも、ソコはそれ、百戦錬磨、じっくり構えていたら、ごく自然にってわけ・・・。ウフッ。

で、ほのぼのとした充足感に包まれたまま一時間近く昼寝して銭湯に行って確信したヨ。G健診は、やはり確かや。何だかんだ言うても、先端技術を駆使した医療検査より、生身のアナログ診断の方が的確や。気が漲ってきたやんかぁ。気の充実が健全な人体の全てやなぁ。間違いない、ヨ。

2016/01/06

◎泥臭く 続ければこそ 息を継ぐ

にしても、新春拍子抜けの幕開けとなった。Netで見つけた近所の総合病院人間ドック健診センターで予約した胸部CT検査を昨5日、意気込んで受診してきたのだが・・・。
【肺がんドック】なる健診コースで、胸部CT検査と喀痰細胞診検査の2種類。喀痰採取は年明け早々三が日に自宅で済ませ、その容器持参で受付を済ませ、検査着に着替えたあと医師(女)の問診、10分足らず、その大半はカメのこれまでの斯く斯く然々、つまり、声帯の異変から各種検査の結果、肺がん宣告にいたり、その後の放射線、抗癌剤治療を断り、その後2ヵ月余り民間療法を続けていて、その辺りの効果を確かめてみたいと申告したわけで、医師はもっぱら聞き役、途中、「肺がんは確定しているんですね」と確認した言葉が印象的だった。
で、胸部CT検査も10分足らずで終了。あとは、着替えて、受付でご精算、税込14,040円。「はい、それまで、ヨ」って、か。手応えも何もない検査で、「えっ、えっ、これで終わり?」。消化不良もいいところで「で、結果は?」と聞いたら、首を捻った受付嬢は何処かへ電話をしてから「結果は自宅に郵送」。「何時?」「3週間後・・・」だって、さ。
受付を始めてから30分ほどで終了って、わけ。ぼったくりバーと同じような印象を受けたヨ。こちとら、命かけてるわけで、ねぇ。民間療法を始めて3か月になるのか、この年末年始、一向に症状は改善せず、深呼吸してみても肺が膨らんでいないようだし、寒くなってからは咳き込みが激しく、止まらなくなったり、もう、箱根駅伝の中継を見ていても気が晴れなかったし、この際、肺がんの進捗状況が少しでも分かればと期待していただけに、この【肺がんドック】には、呆れるしかないよなぁ。