2015/03/23

◎浅学非才に浅見短慮が絡めば・・・

にしても、久々にカメの新しい箴言が誕生したので、恥ずかしげもなくご披露いたします。
浅学非才に浅見短慮が絡めば妄想が湧く・・・。
そう、ご察しの通り、浅学非才も浅見短慮も言わずと知れたカメのこと。なかでも、浅学非才はとうに知られていて、浅見短慮は先日露見したもので、それはその時点でご報告させていただきました。そして、それらが絡みあった時、時空は乱れ、カメは妄想にまみれ、混迷の世を遊弋していたというわけで、その経緯を振り返ってみます。
☆暮れに録画した「イヴ・サンローラン」を視聴・・・
まずは昨年末、NHKBSで放映されたプレミアムシネマ「イヴ・サンローラン」を録画したのが始まり。年が明けた成人の日あたりだったか、その録画を視聴したものの、途中で寝てしまい、でも、そのドキュメンタリーの手法に惹き込まれていて、翌日改めて最初から見直し、こんな人生もあるんだと、ドキュメンタリー好きのカメは少なからず感動したものです。
作品の解説によると、1957年に21歳でクリスチャン・ディオールの後継者に抜てきされ、2002年に世界中のファンに惜しまれながら引退するまで、創造に愛を捧げ続けたイヴ・サンローラン。公私にわたるパートナーとして、彼を50年間支え続けたピエール・ベルジェを語り手に、サンローランの輝かしい業績とその裏での苦悩や意外な素顔など、貴重な映像や写真と共にひも解いていく、とあります。
☆Yahoo「映画」の「レビュー」を読んで、時空が乱れる・・・
浅学非才のカメでも、イヴ・サンローランの名前だけは聞いたことがあっても、それだけ。ブランドとは元々無縁だし、ましてその業績とか人と成りに至っては、チンプンカンプン。多分、華やかなファツション界で活躍してきたデザイナーだけに、多くの資料映像や写真、作品が残されているから、それらの「コピペ」でこれほどの作品を仕上げてしまったのだろうと感服しつつ、この感動を共有したくなってYahoo「映画」にアクセスし「レビュー」を読んで目眩が始まり、時空は乱れ、立ちくらみ状態に陥り、混迷状態に陥ってしまったのです。なぜか・・・。
実は、そのレビューの内容の殆どが「ゲイ」を話題にしていて、代表的なのが「他の方のレビューにもあるように、ゲイというより、二人の愛、魂の話です」といった調子。俄かには信じられないゲイの話。あのドキュメンタリー映画のどこがゲイなのか。カメには全然感じられませんでした。カメは一体、何を見ていたのか。脳細胞が、グツグツ煮立っている感じでした。何が、どれが、現実なのか。
☆目に映る映像は全て事実であると信じ込む・・・
カメの脳は一気に中学生の時代に遡っていました。同級生と近所の映画館で西部劇を見た後、「煙草を吸う時のAB(俳優名)のムセ方が上手かったよなぁ」との感想を聞いて度肝を抜かれたのです。カメは、映画はいつも本物の世界だと思っていましたし、嘘とか、虚構とかは考えたこともありません。映画は見たまま、事実を映しているものだと思っていただけに、同級生の感想は衝撃でした。とはいえ、その後も、カメは映画が虚構であるとは確信が持てず、時に二本立て、三本立ての映画を見る際、同じ俳優が出てくると「なぜ」「どうして」と不思議でなりませんでした。そんな感性のまま成人し、事実と虚構をきちんと分別することなく、何となく曖昧なままにして過ごしてきましたし、もっといえば、目に映る映像は、全て事実であると信じ込んでいました。
☆イヴ・サンローランの映画は2本あった・・・
イヴ・サンローランのドキュメンタリー映画では、何と皆さんでゲイを共通の話題にしています。ところが、カメの目では認識できていない。ゲイに対する偏見なのか、拒否反応なのか、嫌悪感なのか、そんな妄想に囚われて、立ち眩み状態が続いていたら、直後にNHKのBSプレミアムアーカイブスで、「イヴ・サンローランの革命」というタイトルのドキュメンタリー(2009年放送、NHK制作)が再放送されたのです。その中では「ゲイ」の件もあり、何と、ゲスト解説のピーコが昨年秋からイヴ・サンローランの新しい映画が上映されていると紹介していました。
何たること、慌てて検索してみたら、確かにありました。それはイヴ・サンローランの伝記ドラマで、公私共に生涯のパートナーであるピエール・ベルジェの視点で振り返るサンローランの物語は、既にドキュメンタリー映画「イヴ・サンローラン」があり、この映画もまたベルジェが大事に守っているイヴ・サンローランのストーリーのリプライズ。ドキュメンタリーはサンローランを亡くし、彼の集めた美術品をオークションに出した後、呆然とするベルジェのアップで終わりましたが、劇映画である今回は、その時点から彼がイヴ・サンローランとの出会いから別れを振り返る構成になっている、とのこと。
2010年のドキュメンタリー映画と昨 2014年公開の劇映画の2本あったわけで、浅見短慮のカメは10年の映画を鑑賞して、Yahoo映画サイトでは昨14年の映画についてのレビューを読んで勝手に混乱、妄想の世界を気侭に遊弋していたというわけで、ほんと、一時は「もしや・・・」と憂えたものです。ウフッ。