2006/09/28

◆めったに夢を見ない・・・

にしても、カメはめったに夢を見ない。覚えていないだけなのかもしれないが・・・。
というのも、先夜行きつけの居酒屋で同席した古希を過ぎた男性客がいまも在籍した会社でのあれこれを夢に見るという。「私もサラリーマンを長くやったが夢は見ませんね」といったら、「そりゃ、あなたはストレスを感じていなかったんですよ」と・・・。
恥ずかしながら、当たっている。カメは、だから、勤めた会社は一つだけではない。指折り数えて4社・・・。いずれも、確かにストレスが溜まりそうな兆しを感じたときには辞めていた。サラリーマンが自己主張できるのは辞表を書くときだけ・・・と思い込んでいた。いまでも、それは真理だと思っている。
一流大学を卒業して一流企業で60歳まで丸々勤め上げた竹馬の友は、そんなカメを「お前は好き嫌いだけで生きている。サラリーマンはストレスを溜めてナンボの世界なんだから・・・」と自嘲を込めていってくれた。
若いころ同じ職場にいてトラバーユした友人は20年近く経ち、移った先で責任あるポストについた。そのお祝いを兼ねて一献傾け、それぞれのこれまでを報告しあった際、友人は「随分と勝手気侭に生きているなぁ」とカメを評した。
カメはストレスが嫌い・・・というか、ストレスを生理的に受け入れられないと思っている。ストレスを溜め込むくらいなら死んだ方がましだ。それを頑なに通して、人生50年、夢幻の如くなり・・・をとっくに通過して、何と還暦まで迎えてしまった。サッカーの試合でいえば、ロスタイムに入って何とも長いというのが実感だ。
昨年の春だったか、カメは珍しいことに夢を見た。夢に出てきたのは業界で○○地獄といわれる会社にいたころの先輩の奥さんだった。奥さんとカメは面識がない。その奥さんから何故かカメの携帯に電話がかかってきたのだ。不思議といえば不思議なのだが、夢の中だ。奥さんは「主人が昨夜亡くなりまして・・・。生前から俺が死んだら会社には連絡するなといって、連絡して欲しい方のリストをメモしていて、いま連絡させていただいているところです・・・」と。
○○地獄でご一緒して、何度も飲みに連れて行ってもらい、可愛がってくれた先輩だ。夢とはいえ、カメはさもありなん・・・と思い、無性に懐かしくなってその真偽を確認したくて先輩の自宅に電話を入れたら本人が出てきた。「おっちんだと思ったのか・・・、まだピンピンしてるよ」といって笑みをこぼし、一週間ほど経って銀座で飲んだのだが・・・。
夢で覚えているのは、もう一つ・・・。大学時代、京都で下宿していたころ、高校時代のマドンナが看護婦姿で夢に現れ、具体的な映像は判然としないのだが、とにかくあたふたとしていた。夏休みで実家に戻った際、彼女の親父さんが亡くなったことを知らされ、カメがその夢を見た時期と一致していて愕然とした。
あと、見た夢といえば、子供のころ、寝床で見上げた天井の木目模様に巻き込まれて苦しがったことぐらいか・・・。