◎サッカーの実力差、素人目にもわかった
にしても、サッカーの実力差ってやつは凄い、紙一重の差がどの程度のものか、実力者が本気になるとどれほど動きが変わるのか、オランダ・エンスヘーデで行われた日本代表とオランダ代表との親善試合で見せつけられ、その差のあまりの違いに呆気にとられた。昨5日夜(現地時間=14:00)テレビの生中継を見ていて、空恐ろしくもなった。
カメの目線では、前半は互角以上で、結構スリリングな戦いを展開して面白かった。後半はハーフ過ぎて、1点取られてからは、素人目にも日本代表は、もうバタバタ、動けない、やられ放題で情けない。一方のオランダのスピードは衰えず、瞬発力はさすが凄い。見ていて、エッ、エッ、っていう感じだった。
一夜明けて、Netで見ると、「岡田ジャパン惨敗…前半互角も後半ボロボロ」の見出しが最も的確で、スポーツナビは「すべてのゴールが明らかにJリーグではないこと」と試合後の中村俊輔(エスパニョル/スペイン)のさすが!!!のコメントを詳細に伝えていた。
「少しねんざしてしまった。結果は0-3だったけれど、すべてのゴールが明らかにJリーグではないことで、あれが(世界では)普通。例えば3点目のシーン とか、誰のせいという話ではなくて、ああいうのがJではないこと。縦(への突破)が怖いからああなった。前半はボランチが(プレスに)行けたけど、あそこ (の対応)をウッチー(内田)だけでは……。
1点が入る前から(オランダが)何人か交代して、プレスがぜんぜん掛からなくなった。誰かが1人について追いかけていたんじゃ、それは(ボールを)回さ れてしまう。1人がつきつつ2人目が、というような守り方をすべきだった。そういう選手が1人いると、これくらいのレベルになると回されてしまって余計な 体力を使ってしまう。(相手は)前半はそこまで怖いって感じではなかった。後半も途中までできていたし。だから後から入ってきた人も含めて、全員が連動し ていかないと。新しく入ってきた人は体力があるわけだから。それなのにズレてズレてとなっていたから、簡単に後ろの方まで行かれていたのが多かった。今ま では前からの追い方が(チームの)生命線じゃなかった。相手はボカンと蹴ってきてたからそこまで分からなかった。でもこういう相手になってどんどん問題が 出てきた。
(2001年の0-5で負けたフランス戦ほどの影響はあるか?)あの時よりはない。でも今日やってみて、誰が(入ると)どうなるとか、チームとしてはどう かというのは分かった。(プレスを90分間やり続けるしかないのか?)そう思う。だから後から入ってきた選手が重要になってくる。最初から出ていた選手よ りもっと走って、気を利かせないと。「おれはこういう選手だから守備しない」と言っていたらこうなる。
前半と後半の途中までは手応えはあった。課題もすごく大きく出たから、岡田さんもあまりピリピリしていなかった。道が見えたから、少し明るかったんじゃ ないか。手応えがあった時間帯に点を取ることが大事。向こうはみんながトップクラスで、個人の力もありつつ、組織で戦える。日本はそういう個の力がないか ら、それ以上の組織力で戦わないといけない。
もう1試合(ガーナと)できるから。もう1回前からプレスに行くのをやってみる。相手が違えばどうなるか分からないし、(プレスが)はまらない場面も出てくるかもしれない。日本代表としてこういう経験もいいこと。(0-3という結果は)プラスに捉えたい。反省すべきところはするけど、沈むことはない」
まさに、その通りで、恐れ入った。実は、同じような思いは、かつて、中田英寿のコメントでも感じたことを思い起こした。