2012/03/17

◎プライスカードがついた骨董品を見つけた


にしても、骨董品の価格といったらもう魑魅魍魎の世界なのだろうと腹を括っていたのだが、自転車でウロウロしているうちにプライスカードを添付している良心的な店もいくつか見つけた。ま、何が良心かはわからないが、プライスカードは素人には一つの目安にはなるし、何より安心できる。あれが欲しい、これが欲しいと思っても、財布の中を見れば無理なものは無理と自ら納得できる。その善し悪しはそれこそ、その人の生き様に関わるほどのことで、カメ如きが云々できる話ではないのだが、骨董品にプライスカードがついているのを見つけて、何か、手品の種明かしをされたような気もした。ワクワク、ドキドキ感が一気に萎んだのだ。で、思い出したのが90年代に家電業界で始まったオープンプライス制度だ。いくら流通・販売のパワーが強くなったからといって、メーカーのプライドは、エンジニアの心意気はどうした、全面屈服したのかとカメなどはいたく憤りを覚えたものだった。特にエンジニアは自分が手がけた製品をいくらで売りたいという想いはあって当然だろう。それを、自らいくらで売るかは店にお任せしますなんて屈辱ではないのか。カメは憤りつつ日本衰退の匂いを嗅いでいたような気がする。

チェンマイでのカメの骨董熱はプライスカードを見てからは、現実味を帯びてきた。まずは買えるかどうか。次いで、旅行支度で運べるかどうか、だ。いま、カメの関心の的は仏陀の涅槃像(寝像)だ。右手を枕とするか、もしくは頭を支える姿で何ともエロいのだが、涅槃像は全ての教えを説き終えて入滅せんとする姿を顕すとされ、足の裏には宇宙観を示す文様などが描かれている。また、目を閉じているものと、目を開いているものがあり、目を閉じた像は既に入滅した姿で、目を開いている像は最後の説法をしている姿だとされる。
カメが本物の涅槃像を見たのは、バンコクのワット・ポーと、アユタヤのワット・ローカヤスターラームで、チェンマイではあるのかどうか、まだ見ていない。ともあれ、涅槃像は写真をアップした2体をゲットした。ちなみに、大の体長は中指ほどで200BT、小は小指の第1関節ほどもなく50BTだった。ウフッ。