2012/09/06

◎「face to face」端緒に「facebook」友達・・・


にしても、チェンマイに来て「face to face」をきっかけに、あれよあれよという間に「facebook」友達ができてしまった。逆のコースは多くても、これはちょっと珍しいのではないか。相手は、サタデーマーケットのTシャツ屋の親父だ。Tシャツの柄がSUKALL(髑髏)だから、のぞいて気に入ったのがあれば買っていた。このTシャツ、アメリカ向けの「made in thailand」というわけで、かなりの量があるらしく、こうしたEXPORT SHOPをあちこちに見かける。カメが買うサイズは「M」。かつて「XL
を買ったら、パジャマのようだった。滞在するアパートの前を走る通り沿いにもSUKALLがウリのようなTシャツ店があり、自転車で前を良く通るのだが、店が開くのは夜だけのようだ。で、食事の帰途、のぞいてみたら奥から親父が出てきて、「昨日の夜、あなたにTシャツを売ったのが私です」と人懐っこい笑顔でいうので、そうかそうかと頷いていたら、「私は、実は、工業技術学校で教師をしている」と。えっと愕いて、顔を見たが笑っていて、色々聞いてみたいのだが、如何せん、言葉が喉の奥に引っ込んだまま。「メルアド、チェインジ」といってみたら、「Face Bookはどうだ」ときた。カメは使ってはいないが「kito_genta」のIDで登録はしていたから、後はとんとん拍子に進み、部屋に戻って親父のプロフィールを見てみたら、何と「25歳、独身」。学校の教員リストにも写真つきで掲載されていて・・・、てっきり、商売熱心な屋台の中年親父で、人懐っこく、エネルギッシュなイメージだったが、見事に覆されて・・・、なおかつ、FaceBook情報によれば、信心深く、どうやら著名な高僧の1人に心酔していて、その寺院の再建に尽力しているようなのだが、それも正確なのかどうかは勿論不明、何よりFaceBookのページからは、そんな雰囲気だ。

何度か店をのぞくうち、「今度飯食いに行こうよ」となって、異国の空の下とはいえ、さすがに年長者がセッティングするしかないだろう。休みは日曜日とのことで、日程は9月2日1130分として、さて、場所・・・。何せ、日曜日の昼となると、いずこも混雑していて、ゆっくり出来ないどころか、話が通じないんだから、静寂も欲しい。となると、値段は定かではないが、昼飯で何度か行ったことのあるウアライ通りの観光客向けのちょっと高級感漂う北タイ風造りのレストランならと決めその内容をFaceBookのメッセージで連絡した。
その日、カメは当然自転車10分足らずのレストランに行ったら、先生は日焼け甚だしい色褪せたピンクの乗用車で先着していた。車は30年前のスズキ車だといい、これまでずっとノートラブルだと。はや、歴史的遺産、そんな臭いもするし、 ハンドルはやけに小さく、当然冷房はなし、安全ベルトはダミーだった。チェンマイでもこのタイプはこれ1台しか走っていないだろうとのこと。スズキのOBが聞いたら涙しそうな話だ。

広々したレストランにお客はカメと先生の1組だけ。席に着くと、最初、話のテーマは忘れたが、先生があっちからこっちから切り込んできて、会話の端緒をつくる努力をしてくれたが、いかんせん、チンプンカンプン、カメはお爺さんにもかかわらず、あの可愛いローラちゃん状態に陥り、ただもう頷いて笑っているだけ、もちろん指を丸めたり、舌を出したりもしない。お爺さんのローラちゃん状態なんて可愛いわけもなく、先生はウエイトレスに声をかけ、彼女を仲介役に今度は英語を交えながら、お爺さんの言葉を出来るだけ理解しようと努めていただきましたが、効はなし。
メニューを渡され、結局選ぶのはカメに任され、ビールでもと聞いてみたら「ノー」とのこと。でも、とかなんとか、何かやり取りはあったが、ローラちゃん状態で詳細は不明。で、改めて今度は写真付きのメニューを見せてもらい4品頼んだか、ポークカレースープ、香味野菜スープ、野菜とソーセージ盛り合わせ、ムー竹皮包み、スティッキーライス×2、ナーム()ボトル×2。結果、多からず、少なからず、なかなか落ち着いて適切な選択だと思う。料金は510THB。お爺さんのカメはひたすら食って、食って・・・。先生のご期待に沿えず、クチョンってか。サポートしてくれたウエイトレスのご尽力にもかかわらず、話は展開せず、盛り上がらず、まことに申し訳ありません、これも、ひとえにカメの浅学菲才によるもので大いに責任を感じ、反省もしております・・・なんて、伝える術もなし。何とも懲りない奴っていうもんでして、えへっ。

奢られっ放しは避けたいのだろう、お返しに、このあと、遊びに行こうと誘ってきた。といって、カメは自転車だしと戸惑っていると、そんなのは車に積んでアパートで下ろせばいいといって、写真でご覧のように、後部座席を倒し、見事に車体を半分押し込み、車で5分足らずのアパートで下ろして、さて、出発。ランプーの方に行くといっていたので、山越えかと期待していたのだが、その手前の動物園に車ごと入って、少しドライブ、あとは入園券とセットになった遊覧バスと高架モノレールに乗ってひと回り、最後に九官鳥のショーを観覧して、ちょんとなりました。
遊覧バスから降りて一息ついたときだったか、「MR.kito」と先生に小さく声をかけられたのには驚いた。それは、ちゃんと耳に入ってくるんだよなぁ。それでいいわけで、ウフッ、でも、参ったね。何より、先生にこんな濃密な付き合い方をしていただけると、カメのタイ語に変化も出てきそうな気がする。何となくだが、勝手な思い込みも含めて、コミュニケーションが徐々に取れてきているような気もしていた。ウフッ。