2009/07/17

◎小気味よし、もう一度みたい映画「チャンス」


にしても、予備知識がないまま見始めてしまったが、いろんな意味で、なかなか面白かった。カメ好みの話で、その展開が巧妙で感心、いい映画だった。「さらば冬のかもめ」のハル・アシュビー監督が、政治やマスコミなどに対する諷刺を暗に散りばめ、ふとしたことから大統領にまで祭り上げられる男の姿をコミカルに描いた「チャンス」(1979年製作)。
根幹にあるのは、自然の摂理で、これは、どう転んでも真実だから変わりようがないし、あらゆる面に通じる。庭師の目は真実そのものだから、共感できる箴言が多い。
あと、大統領のブランド力の強さは強大だし、愚かなマスメディアはそれに翻弄されてしまう様も描いていて、小気味よし。驚いた。それほど本がしっかりしている。
シャーリーマクレーンら芸達者な役者も揃えて、ちょっとした佳品になっている。珍しく、もう一度見てみたい、リピートしたいと思った。