2016/04/28

◎昼寝して することもなき 夜もすがら

にしても、一週間経って、やっとプーケットに馴染んできたというか、心身ともに平常心を保てるようになった。最初のホテルは格式はあるのか、些か古くて暗かったが、今滞在しているホテルも造りは古くいまいち、浮き浮きはしてこない。それでも新天地には旧式のタイ食堂があって、こちらはお気に入りになりそうだ。とはいえ、まだ、ビールは一度しか口にしていない。その時は何となく気分を高揚させたくて、無理やり350ml缶を開けたのだが、二口、三口で直ぐ冷蔵庫に戻し、暫くしてから流しに捨てていた。
夜は9時ごろにはベットインし、朝は4時か、5時か、目覚めてウトウト過ごし、そう、迂闊なことに窓もなかったんだよなぁ。タイでは「窓なし部屋」は結構多く、ついつい、ねぇ。エアコンの有無が部屋代に占める割合が最も高く、ファンだけの部屋もある。シャワーは温水が出れば当然部屋代に跳ね返ってくる。バックパッカーのメッカ・カオサン通りでは、畳1枚分のスペース(1拍100THB)から1つづつ積み上げていく方式(シャワー、トイレなとは共有)だ。若い肉体ならそれもいいだろうが、もはや古希を過ぎ、大きな病を抱える身にはねぇ、はぁぁ。
実は、3日ほど前から血痰は見られなくなり、1日3回の咳と痰の薬は昼の分を忘れるようになって・・・、このあたりで缶ビールでも煽ってみたくなってきている。恐る恐るだが、さて、はて、その先に夢想されるのは、とてつもなく淫らな世界なのだが・・・。あぁぁ~~ん。

2016/04/24

◎プーケット 転地サプリに 迷走か

にしても、この歳になって言うのも照れるが、この世もまだ捨てたもんじゃないよなぁと込み上げるものを感じた(プーケットに立つ前に書きかけていた、その続き・・・)。
この世から勝手に足を踏み外し、外道を気取った古孤老73歳にとっては俄かには信じられない肺ガン余話である・・・「医の倫理は延命なり」の価値観がひっくり返った。
プーケット行きを前にして、いまいち盛り上がらないのはひとえに肺ガン、そしてそれに付随する体調と体調の維持管理。最も懸念されるのは咳き込みで、そうなったらどうするか、だ。就寝時、細かい咳き込みで、なかなか寝付けない夜が続いた。こりゃ、ヤバイよなぁと梅屋敷商店街を北へ歩き、東邦医大通りに曲がったら直ぐの所に「心療内科」の看板を見つけたのだ。電柱の看板などは注視しているが、「心療内科」を見るのは初めてだ。受付してもらおうとしたら、初診は「要予約」だそうだ。まぁ、いいでしょう。2、3度は殊勝に診察を受けて、最後は大声で恫喝気味に「モルヒネでも処方できんのか!」といえばいいかなと安易に考えていたのだが・・・。
診察した医師には問わず語りに肺ガン宣言の経緯を素直に洗い浚い話した、続けて、軽い咳き込みが続いて夜眠れないんですよね、と縋るようにおねだりしてみたのだが、その医師は即座に「朝まで起きているしかないですね」。けんもほろろ、参った、ね。そして「こんな症状では診断できません、ねぇ。呼吸器専門の東邦医大の先生が近所で開業していますので、紹介状を書きますので、行ってみてください」。
呼吸器の専門医はひと通り話を聞いた後、念のため、肺のレントゲン写真を撮ってみましようと、その写真を見ながら、「右の肺はまだ大丈夫のよう。お手伝いしましょう」「宣告を受けてから1年ですかね」と淡々と告げた。
そこで処方された1週間分の咳止めと痰除去の薬、これが効くんだよなぁ。驚いた。こんなことってあるのか。「治療」の道を自ら閉ざしたとはいえ、その先にどんな選択肢が用意されていたのか、抗がん剤と放射線治療を拒否したらその先にはもう何もないのか。これはやはり浅学菲才、無知によるものと諦めるしかないのか。
羽田からプーケットに飛ぶ日(翌日未明)、呼吸器科の医師を訪ね、プーケット行きを明かし、1か月分の薬を処方していただいた。「貯金を全部使ってくるつもりじゃないでしょうね」と、医師は軽い笑みをこぼした。

2016/04/23

◎この体 この病おし 何欲しい

にしても、プーケット・カタビーチの宿に無事到着、荷解きも致しました。いや、さすが、疲れた。ただ、もう、爆睡・・・。
一夜明けて、ホテルに併設のレストランで「モーニングサービス」、じっくり時間をかけて、たいして旨くもないのだが、慎重に完食した。写真で御覧の通りで150BHT(480円)。東京五輪に向けて、あれこれ知恵を絞っているようだが・・・。
また、せっかくだからとビーチまで歩き、古びた洗濯板に灼熱の太陽を浴びると、骨の髄から蕩け落ちそう。直ぐに呼吸が苦しくなって、木陰に避難してゼーゼー軽く喘いだのでした。

まっ、今回のカタビーチ、何が残念、口惜しいかといえば、ビジネスクラスの旅(タイ国際航空ではロイヤルシルククラスと呼ぶ)を満喫どころか、そのサービスを目の前にして一切手を出さなかった、出せなかったことだ。一方的な拒絶反応で、返す返すも残念だ。それも、已む無しの体か。この病、外目にはさほどの大事には見えないが、本人にとって最も厄介なのが「誤嚥」だ。食べたり飲んだりしようとしたときに,飲食物が誤って食道ではなく気管に入ってしまう こと。飲み込む力が弱かったり,飲み込む神経の働きが悪かったりすると 起こりやすく、飲食物が気管に入ると激しくむせ、嘔吐につながる。ぶっちゃけた惨状の凄まじさが病状以上に心理的影響が大きい。で、その端緒が予期できないのか困る。洗面所の位置を把握した自室ならいざ知らず、空港ラウンジや機中では想定するだに恐怖だ。その結論はカメの危機管理術の真理、何もしない・・・だ。お陰で、何事もなく宿まで到達できたが、この間、口にしたものといえば、ミネラルウオーター、それも慎重に慎重に何回にも分けて、完全に飲み込んだ。「誤嚥」のトラウマはこれからもついて回るだけに何よりの脅威だ。

2016/04/09

◎向こう脛 転び擦り剥き ガン忘れ


にしても、10日後にはプーケットに飛ぶというのに、いまいち気分が盛り上がらない。珍しく些細な懸念事項が脳裏に浮かび、つい気になるのだ。
1つは、2万3000円でゲットしたacerの最新ノートパソコン。何とも相性が悪い。プーケットで使うつもりでソフトをダウンロードしたり、あれこれ`整備`していたのだが、Windowsのアップデートを何度か繰り返していたら、容量オーバーの警告表示が出て、その都度SDカードなどに移していたのだが、こちらの我慢の限度があって、ねぇ。もう付き合っていられないよと、川崎のソフマップに持ち込み買い取りを依頼したところ1万2000円。雑談で聞いたら、いまどきのモバイルPCはクラウドを多用して、記憶領域を狭くしているとか。で、個人認証に最先端のマイナンバーカードを提示したところ、何とアウト。買い取りには使えないとのことで、翌日、健康保険証を持参して1万2000円を手にする有様。何とも情けない。その際、ビックカメラ店頭でスーツケースのお買得情報、46Lタイプ(3.3kg)で5980円(税込み6458円)には目を奪われた。いま使っているのより一回り大きいけれど、「機内持ち込み可能」とあって、まさに衝動買い。やっとプーケット気分が少し盛り上がったのでした。

もう1つは、左足脛の擦過傷。2週間ほど前の夕食時、軽い吐き気に少々慌てて洗面所に走り、バランスを失いドアの仕切り板に強く倒れ込んだのだ。左足脛には長さ15cmほど、右手首に軽い擦過傷。いずれも消毒液をたっぷり使い、あとはオロナイン軟膏を摺り込み、ガーゼを当て貼り付けたのだが・・・。手首の傷は2日ほどで治ったものの脛の傷は存外に深かったようで、なかなか快方に向かわない。さすがに月が替わっては、医者にいかざぁなるまい。テラマイシン軟膏の貼付と抗生物質の服用を続けて、今日9日、やっと、軟膏の貼付が終わり、月曜日にはガーゼが取れる見通しになって、ほっとしたところ。で、一句浮かんだ。

向こう脛 転び擦り剥き ガン忘れ

そう、ソメイヨシノはつかの間の晴れ間に自転車で一回りして、デジカメに収めた▲

2016/04/03

◎ガンだとて 闇に隠れりゃ 加齢です

にしても、タラレバは詮無き事なれど、愚痴の一つも聞いて欲しくなった。何って、言わずもがなの肺ガン、きっかけは、カラオケのマイクを握り過ぎて、声が掠れたことだ。あれから7ヵ月、その間、あれこれ検査、検査で死の淵まで覗かされて、挙句、手術はもうできない、残る治療法は放射線と抗がん剤と提示されそれを断ったら、それまで・・・。あとは、サプリメントを中心に、Netで見つけた民間療法の幾つかを試したものの、変化なし。
いまの体調を報告すると、声枯れは変わらず、時たま血痰、咳き込み、立ち眩み、呑み込み不調・・・といったところか。血痰は生々しいが、他の症状は、それまでも 時折表れていた。
声枯れで最初に尋ねた耳鼻咽喉科の若い医師が鼻から管を差し込んで覗いた結果は「放っといても治るかもしれないし、検査によってはもっと怖いものが隠れているかもしれない」。そして、CD-ROMの画像を見たら、「肺に影、私の専門外。専門医を紹介します」。検査機器の性能がアップしているからだろう、一事が万事、検査、検査。で死の淵まで案内して、いまある治療法と成功率を示しながら、「さて、どうします?」と決断は患者に委ね、自己責任ですよと念を押してくるのだ。
昔ながらの阿吽の呼吸でいいんじゃないかと思う。情報開示だとか法令順守なんて糞くらえだ。声枯れから7ヵ月経ったわけで、この間、CD-ROMなどの検査がなければ、暗闇に包まれたままで、あれこれ対症療法にうつつを抜かしていたのではないか。咳き込みなどの体調不良だって、気にすることもないだろう。先日、近所のBOOK-OFFでゲットしたシルバー川柳(ポプラ社刊)にこんな句があった。
3時間 待って病名 「加齢です」

2016/03/21

◎邦画界 ガンだったのか 野垂れ死に

にしても、先日、yahooニュースに「73歳H・フォード再びインディ」とあり、首を捻った。73歳はカメの歳やし、Hとくれば、何となく気になって、クリックしてみたところ、こうだ。
『インディ・ジョーンズ』第5弾は2019年公開!ハリソン・フォードが再びインディ役
参ったねぇ。何のこっちゃ。見事にはぐらかされた。もはや、門外漢のようだ。というか、今の世の中から完全に弾かれている、脱落している、社会から落ちこぼれていると感じた。
昨日、同じような体験をした。BSで再放送された藤山直美主演の映画「顔」(2000年)で、録画して、夜じっくり視聴した。藤山直美主演に興味があった。番宣によるあらすじはこうだ。
クリーニング店を営む母親を手伝う冴えない40過ぎの女性。家にとじこもりっきりで、恋人はおろか友人さえもいない。そんなある日、母親が急死してしまう。通夜の晩、ホステスをしている妹がいつものようにきつい言葉を彼女にぶつける。カッとなった彼女は妹を殺してしまう。彼女はその場から逃げ出し、初めて外の世界へ出た彼女の逃亡生活が始まった・・・。監督は阪本順治、藤山以外の出演者は豊川悦司、牧瀬里穂、大楠道代、中村勘三郎(勘九郎)、國村隼、岸部一徳、佐藤浩市、内田春菊・・・。
暗い画面が続き、話も暗く、メリハリもなく、何ともつまらない展開。「何なんだ!!! 何をどうしたいのか、さっぱり見当もつかぬ」と腹立たしくなり、視聴を中止しようかとも思った。それでも、藤山直美の存在感に引っ張られ最後まで視聴してしまったのだが、彼女が浮き輪をして泳いでいるラストシーンにいたっては、「ええ加減にしてくれ、よ。これで終わりかよ」と独りごちていた。一方で「これだけの顔ぶれを揃えたら、かなりな作品が作れると思うのだが…。映画界、才能が枯渇してしまったんだろうなぁ」とも。
気になって、今日はNetでレビューなどをチェックしてみたが、2000年度の日本映画では作品賞; 監督賞; 主演女優賞など賞は総なめにしていて、レビューの評価も高いのだが、カメとしては違和感を禁じられず、もはや世間様と同じ空気を吸って吐いている気がしない、と改めて思い知らされた。


2016/03/14

◎プーケット 転地もサプリ ビジネスや

にしても、先週初め、ちょっと春めいた日、夢現の中、気が付いたらタイ・プーケットのホテルを予約していた。4月21日から5日間、いつものバトンビーチの南、より欧米色の強いカタビーチ、磯遊びができそうな地形に惹かれた。1泊600THB、部屋の広さは40㎡で、何とバスタブ付き。日本円で2000円しないんだから、驚きだ。これなら、5日分で1万円足らず、後でキャンセルしてもいいかと、夢幻状態だったのだが・・・。ノートパソコンを抱えたまま、夜になったら、迷わずHISにアクセスして、プーケットまでの往復航空券を検索していた。それも、迷わずビジネスクラスだ。クレジットカードを使えば、ホテルの予約も航空券の予約も一発即決、簡単この上ない。
正規割引航空券 タイ国際航空=ビジネスクラス=23万余円
往路  TG661   2016/04/21  00:20 羽田空港発
復路  TG682    2016/05/22  06:55 羽田空港着


イノチの残り時間はあと僅か。来年の正月を迎えられるか・・・など、考えたら切りがないし、詮無いから、確かに考えていない。日々の体調に怯えつつ、疲れないように務め、ゆっくりゆっくり息をして、対症療法に明け暮れているわけで、プーケットもいわば転地療法になることは間違いない。特に、気温が30℃近くで安定しているのが魅力だ。冬場の日本では空気の寒暖差が器官に響き、辛い咳き込みに見舞われる。で、冬場に出かけるのが最も望ましいことは承知の助なのだが、人気のリゾート地はハイシーズンとあって、貧困老人は二の足、三の足を踏むしかない。
肺がん宣告を振り返ってみると、きっかけとなった声の掠れから各種検査の結果、肺がんが確定。次の抗がん剤と放射線治療を断って、病院との縁は切れたのだが、この間医師処方の咳止め薬を服用し続けただけで、他には何もしていない。あとは、素人の民間療法のあれこれにトライしつつ、市販の医薬品(喉、鼻)を時々使っているのだが・・・。体の現状をチェックすると、声の掠れの他は、疲れやすい、呼吸不全、咳き込み、血痰時々、といったところか。

2016/02/25

◎安値パソ 咳き込む間なし 即ゲット

にしても、珍しく宣伝文句に乗ってしまった。御覧の写真、「3万円を切った」なんていうパソコンは初めて見た。それも、Windows 10だ。それに価格の詳細を探すと、切りも切ったりの2万2800円。俄かには信じがたい。安くなったもんだ。買わなきゃ損、そんな気分になった。ショッピングは、気分転換の妙薬ではある。馴染みのあるacerの製品、ならばこその価格だろう。ヨーロッパで人気が高く、タイの家電コーナーでは売り場面積が最も広い。迷う間もなく、即決だった。いろいろスペックとか、なんだかんだ細かい仕様は気にしない、「Windows10」と「acer」の二つのブランド力なら大丈夫だ。闘病疲れでうんざりした気分も一変した。
発注メールを送信したのはちょうど正午。一夜明けて、翌朝9時に現物が届いたのには驚かされた、ねぇ。まさに、IT社会を予感させた、よ。代引き手数料を加えて2万3000円余は何とも安い。手に取ってみても安っぽさはない。嬉しくなった。セットアップして、使い始めてまだ4日か5日か、快適に使えていて、機能的な不具合は生じていない。
実は、「Windows10」は昨年12月にDELL製をゲットしたばかり。これまで主力だった「Windows8」は一昨日、ソフマップ(川崎)に持ち込み、査定の結果、1万6000円で引き取っていただけた、ヨ。なんて、パソコンとの付き合いは、もう20年を超すのか、紆余曲折はあったものの、機能はアップし、操作も簡単になり、クラウドまで出現して、この値段・・・。時代が、世の中が変わって、カメが消えていくのも当然たよなぁ。

2016/02/12

◎生も死も 我が意にあらず 鼻水も

にしても、起きて寝て 起きてまた寝て いつまでぞ・・・の日々、脳は何も考えられない活動停止状態、PCを開いて単純なカードゲームに現を抜かし、ひたすら時の過ぎゆくのを待つ。そんな静寂を破るように飛び込んできたNHKテレビ、クローズアップ現代の番組タイトル(2月9日)。「がんを“生き切る”~残された時間 どう選択~」。シビレたねぇ。カメのことかと嬉しくなった。でも、人生の残された時間をどう選択し、自分らしく生き切るか、樹木希林さんとともに考えるとあって、期待をはぐらかされてしまったのだが、視聴してもその通り、再録する気は失せた。でも、がんを“生き切る”とはなかなかいいフレーズだけに、もう一度チャレンジしてほしいもんだ。
で、友人からメールで頂いた有り難い一句を思い出し、探してみた。生死の真髄を捉えたこんな句。生も死も 我が意にあらず 秋しぐれ ・・・。これを借句というか、パクってカメの現状を加えてみた。生も死も 我が意にあらず 鼻水も・・・。なんて、ね。
いまのところ、何とかがんを“生き切っている”カメの現状をチェックしておく。
体重は66kgで昨夏より7kg減、身長は168cmで同1cm低く、ウエストは91cm弱で同3cm強減。ン年ぶりでお会いする方には、少し縮んだように見えるかも。
食事は、質素この上ない、食欲が涌いてこない、時間で、正午と午後7時のNHKのニュースを見ながら、最近多いのは、茹でそばに天ぷらとかおでんとか、惣菜をのせて食べている。
飲酒はほとんどなし、就寝前の薬用養命酒だけは欠かさない。毎日、5~6種類のサプリメントを食しているが、確かな効き目を感じているのは養命酒だけ。
先日はテレビ番組で、放射線治療と抗がん剤治療を受け苦しんでいるがん患者と、それらを拒否した患者の話を取り上げていたたが、どちらが正しい選択なのかはわからない。
いま最も気にしているのは、年明けから時々発症する右脇腹痛、ツンツンした痛みで、暫くすると治まり、痛む部位も少し移動。これに咳が絡むと些か辛い。
早や2月、残された時間は昨年9月から数えれば、あと1年6ヵ月。今年のソメイヨシノは見られそうだが、来年は・・・。


2016/01/24

◎誕生日 お迎えまだか 耳澄ます

にしても、気がつけば73歳の今日、長生きしたものよと呆れるしかない。
つい愚痴も出る。自信満々でヘビースモーカーを謳歌していた頃、ガンとたばこの因果関係はあるはずもないと豪語してもいた。確かに、昨年、72歳までにお迎えが来ていれば、肺がんとは気付かず、そのまま逝けたわけで、ねぇ。長生きの功罪ってとこ、か。
特にやりたいこともなし、特にやらなければならないこともなし、ただ、寝て起きて、食って寝て、息している。ただ、それだけなのに、やたら草臥れる。脳細胞はほとんど消滅、お肉の細胞劣化も甚だしい。小便垂れ流しも視野に入ってきている。息は吸って吐いているが、そのリズムが乱れることが多い。気温の変化に大きく影響され、時に激しく咳き込んだりすると、なかなか止まらない。呼吸が苦しくなる。生きている証で、苦しく辛い。
週一程度の洗濯も億劫になっている。ベランダで干し終わると、何かひと仕事終えた感を強く感じることも増えた。達成感ではなく、疲労感、息も上がる。炊事、洗濯、掃除の三大家事のうち、掃除はしなくても死ぬことはないだろうと早々にやめ、炊事は気まぐれに時たまだが、洗濯だけは「ねばならない」のだが・・・。
がん宣告されてから、舞茸でしじみ汁にしたり、豆腐と一緒にしたり、電子レンジでソテーにしたりして、朝食をとり始めたのだが、先日肺がんドックの検査結果を見てからは、もう朝食をとる気も失せ、いまは飲むヨーグルトだけにしている。それだけでなく、あれが食いたい、これが食いたいといったものがなくなり、一汁一菜というか、そんな食事で満足している。何を食おうか、食いたいものもない。考えるのも面倒になっている。
気になるのは、脱炭水化物をテーマに昨夏から始めたダイエット。なかなか効果が見られなかったのに、最近では銭湯のデジタル体重計に乗ると、何と65kg台。昨夏より8kgの減だ。70kgを当初、目標にしていたのだが、10月に70kgを切ったら、あとは一気だった。これがダイエット効果なのか、肺がんの影響なのか判断し難いのだが、銭湯の大鏡に映した裸体を見れば、あぁっ、上半身のお肉がげっそり落ちている。琴奨菊の真似して仰け反ってみると、あばらがくっきり浮き出てくる。
何とも、馬鹿々々しい、詮無きことを繰り返しつつ、ひたすらお迎えの足音に耳をそばだてているのだが・・・。


2016/01/20

◎末期がん 痛いは御免 迎え来い

にしても、さすがNHKというか、クローズアップ現代、昨19日放映の「"最期のとき"をどう決める~"終末期鎮静"めぐる葛藤~」は見ごたえがあった。末期がん患者の痛みを鎮静剤で緩和し最期を迎える"終末期鎮静"が在宅で静かに広がっている、というのだ。浅学菲才がまた露呈してしまったようだ。"終末期鎮静"とは何なのか。NHKの番宣ホームページよよれば、こうだ。
いま、在宅で療養する末期のがん患者に、「終末期鎮静」という新たな医療が静かに広がっている。耐えがたい苦痛を取り除くために鎮静剤で意識を落とし、眠ったまま最期を迎えるというものだ。最新の調査では、在宅で亡くなったがん患者の7人に1人に行われていたことがわかった。自分の意志で、眠ったまま苦しむことなく死を迎える患者。その一方で、遺族の中には、「“終末期鎮静”に同意したことで、患者の人生を終わらせてしまったのではないか」と悩んだり、罪悪感にさいなまれたりする人もいる。自宅で最期を迎えるがん患者が増える中、終末期の医療はどうあるべきか、考える。

番組を視聴しながら、「これは安楽死。殺人じゃないか」と思ったが、どうやらこの在宅診療はあちこちで行われているようだ。かつて、「安楽死」と「尊厳死」に関しては調べたことがあり、安楽死は殺人、尊厳死は自死と大雑把に区別し、前回ブログでも問題提起したが、やはり新たな生命倫理に基づく国による制度改変、法整備が必要不可欠なのだが、テーマがテーマだけに先陣を切る御仁は出てこない。クローズアップ現代の真意は不明だが、大きなタブーに一石を投じたことは間違いないし、いまの終末医療、已むに已まれぬ現場が一歩も二歩も先行していると感じた。

2016/01/16

◎末期がん サプリで消えた なんてねぇ

にしても、肺がんドックの結果が先日郵送で届いた。もはや過剰な期待もしていなかったが、恐る恐る見たら、やはり予想通り、か。「ガンが消えた」なんて妄言が飛び交うNet空間とは違った。
まず、喀痰細胞診検査の結果は「核小体が目立つ異型細胞を多数認め、悪性を考えます。組織型としては腺癌を考えます」
胸部CT検査の結果は・左肺上葉肺癌:癌性リンパ管腫症疑い。・同側肺門部、気管分岐部リンパ節転移。・対側肺転移は明らかではない。・左副腎結節:転移の否定には至らず。
医師の所見もついているが、簡単に咀嚼してしまえば、「左肺にかなり悪性の癌があり、リンパ節への転移も広がっている」といったところか、と書きながらも、これはさすがに気が滅入る、ヨ。
先の病院での医師の話そのままで、新たな発見はなし、このままお迎えを待つ日々を過ごすことになるわけで、この2~3か月の民間療法は全く効果が見られなかったということ、や。といって、すべて止める潔さもない。サプリではなく、喉を対象にした風邪薬(第2類医薬品)の中には少しは症状を和らげてくれているようなものもあり、そんな対症療法を続けていくしかないよなぁと、独りごちている。
で、肺がんドックをきっかけに今の医療に関しひとこと言いたくなった。どこまで進化するかわからない医療技術に対する疑問でもあるが、新しい医療倫理の確立だ。「延命が全て」で突き進んできた医療技術はもうすでに究極の極地に達しているのだろう。そこに、肺がんドックのような新たなビジネスも生まれている一方で、延命技術によって、どうすればいいかわからない彷徨える命も増えているのではないか。ここは、新たな生命倫理の誕生が必要ではないのか。
命とは何か、命とはどんなものか。永遠の課題で、軽々に論ずるのも憚れるが、その一方で医療技術は日進月歩で、生命倫理の域をとうに超しているのではないか。このへんで、国による繊細な選別、線引きを実施する大胆な決断が求められていると思う。
不備ながら、叩き台にはなると思う一行を・・・。
「後期高齢者には自己申告による尊厳死を認め、病院の緩和科にて施行する。」


2016/01/08

◎薬より 気が漲れば 病とぶ

にしても、拍子抜けの肺がんドックに吹っ切れたのか、昨7日にはカメ秘伝の健診に恐る恐るだがトライしてみた。50歳にして医者による健康診断を一切やめ、自信満々で始めたG健診だ。おかげで、10年前だったか銭湯で倒れ救急車で運ばれた(くも膜下出血で一か月入院)以外は、これまで風邪すらひいていない。医者といえば、歯医者には何度か通ったが、それだけ。G健診様々なのだが、さすがに近頃では頻度が落ちている。時に、要介護状態でトライすることも増えている。でも、それ以上に肺がんドックにはさすがに呆れ果てた。こうなりゃ破れかぶれ!の自暴自棄も多少はあったか、というより、陽気によるお肉の微かな疼きが勝っていた。ウフッ。やるっきゃないよなぁ。
経緯・結果はいつものように「裏ブログ」にこうアップした。
★★★噴出  16:28   麦爽快缶
中12日、量中、余滴少、喘ぎ声少
☆あぁん、逝く逝く、逝くぞ、ぞくぞくぞくっ、いい、いいっ、いいよぉー、久々、やぁ、こんなの、こんなにいいのってぇ…。何か、全てOKって感じ、や。いかったぁ。なるほと、ねぇ。こんなの、まだ、出来るんやぁ。途中で、手が痺れるように熱くなって激しく震え気が遠くなりそうな感じ、2度ほど。多分、心の臓が止まる時もこうなるんだろうねぇ。こりゃ、本望やでって。ウフッ。いつなんだろう。いつでもいいぜ。
本日は、恐る恐るながら、かなり気を入れて取り組んだわけで、それなりに覚悟の上ではあった、よなぁ。まずは、何よりメニューの選択から、まともにスタートしたからねぇ。で、すぐSSや。いや、驚いた、よ、こんなに良く出来ていたとはねぇ。ちょっとした感動とともに、しっかりエロ入されて・・・、もう、こちらの目線がエロくなっていて、あれよ、あれよ、よ。でも、ソコはそれ、百戦錬磨、じっくり構えていたら、ごく自然にってわけ・・・。ウフッ。

で、ほのぼのとした充足感に包まれたまま一時間近く昼寝して銭湯に行って確信したヨ。G健診は、やはり確かや。何だかんだ言うても、先端技術を駆使した医療検査より、生身のアナログ診断の方が的確や。気が漲ってきたやんかぁ。気の充実が健全な人体の全てやなぁ。間違いない、ヨ。

2016/01/06

◎泥臭く 続ければこそ 息を継ぐ

にしても、新春拍子抜けの幕開けとなった。Netで見つけた近所の総合病院人間ドック健診センターで予約した胸部CT検査を昨5日、意気込んで受診してきたのだが・・・。
【肺がんドック】なる健診コースで、胸部CT検査と喀痰細胞診検査の2種類。喀痰採取は年明け早々三が日に自宅で済ませ、その容器持参で受付を済ませ、検査着に着替えたあと医師(女)の問診、10分足らず、その大半はカメのこれまでの斯く斯く然々、つまり、声帯の異変から各種検査の結果、肺がん宣告にいたり、その後の放射線、抗癌剤治療を断り、その後2ヵ月余り民間療法を続けていて、その辺りの効果を確かめてみたいと申告したわけで、医師はもっぱら聞き役、途中、「肺がんは確定しているんですね」と確認した言葉が印象的だった。
で、胸部CT検査も10分足らずで終了。あとは、着替えて、受付でご精算、税込14,040円。「はい、それまで、ヨ」って、か。手応えも何もない検査で、「えっ、えっ、これで終わり?」。消化不良もいいところで「で、結果は?」と聞いたら、首を捻った受付嬢は何処かへ電話をしてから「結果は自宅に郵送」。「何時?」「3週間後・・・」だって、さ。
受付を始めてから30分ほどで終了って、わけ。ぼったくりバーと同じような印象を受けたヨ。こちとら、命かけてるわけで、ねぇ。民間療法を始めて3か月になるのか、この年末年始、一向に症状は改善せず、深呼吸してみても肺が膨らんでいないようだし、寒くなってからは咳き込みが激しく、止まらなくなったり、もう、箱根駅伝の中継を見ていても気が晴れなかったし、この際、肺がんの進捗状況が少しでも分かればと期待していただけに、この【肺がんドック】には、呆れるしかないよなぁ。