2008/04/20

◎また、息をするのが面倒臭く感じた・・・


にしても、先ごろ、ふっと、息をするのが面倒臭く感じることがあった。初めての体験ではない。これまでに何度か同様の体験はしていて、その都度、回復にはちょっと時間がかかっていた。要は、欝である。決して、嫌いな症状ではない。ただ周辺に迷惑がかかるので、それが心苦しくもあり、また、同時に個人的には密かな快感ではあるのだが・・・。
咋年12月から精神賦活剤を飲み始めてから、そうした症状に見舞われたことはない。今回の場合は、ほんと、ふっとそんな想いが脳裏をよぎった程度だが、何とも懐かしかった。
で、思い当たることがあったのだ。その前夜、タイトルに惹かれてビデオ録画しておいた映画を見ていたのだ。
「亀は意外と走るのが速い」
三谷幸喜監督の作品で、主演は上野樹里。この子がいい。テレビドラマの番宣でお笑い番組に出てきたときに、天然ボケというのか、いい味を出していて、その後ちょっと注目していた。
映画のストーリーは、平々凡々な主婦が突然スパイになってのてんやわんやなのだが、主婦が、毎日同じことの繰り返しで、生きている実感、証がない、このまま消えてしまっても、死んでしまってもいいんじゃないかと、日常生活にちょっとした疑問を感じるのだ。
確かに、そうだ。設定はいい。役者も揃えている。なのに、残念ながら、もう一ひねり、ふたひねりが足りないのだ。なんて思いながら、見ていたのだが、それが脳裏に残っていたらしい。
朝起きた際、息をするのが億劫な感じに見舞われてしまったのだ。と、そうか、そうか、とこの因果関係に思い至り、思わず含み笑いが出てしまった。
それにしても、タイトルのカメはどう絡んできていたのか、というと、Net情報にこうあった。「知っているはずの日常にもまだ知らない別の世界があり、それを知ることで少し幸せになる」という意味が込められている・・・と、なるほど、わかったようなわからないような解説だった。
亀は意外と走るのが速い・・・、とは非日常、非常識の世界といえなくはないのだろうが、「意外と」と付けることで、三谷監督の人となりが表れていて、それはあまりにも常識的で、ひと言でいって面白くはない。いまいちの映画だったというカメの感想の所以だ。