2006/10/08

◆旭岳での遭難死は「事故を装った自殺」?

にしても、人の死に様も色々だ。その人の生き様が見えてくる。生き様がそのまま死に様に通じる。
先日、名前とその方の業績だけは知っている著名人が遭難死したニュースに接し、不謹慎なことに、本当だろうか、「事故を装った自殺」ではないかと感じた。
遭難死したのは、初代核燃理事長の都甲(とごう)泰正さんで、78歳だった。

共同通信などによれば、4日午前10時ごろ、北海道の大雪山系で登山中に行方不明となっていた核燃料サイクル開発機構(現日本原子力研究開発機構)の初代理事長都甲(とごう)泰正さん(78)=東京都杉並区=の遺体を、捜索していた北海道警の捜索隊が発見した。
道警によると、遺体は旭岳5合目のロープウエー駅から1キロ下った旭岳4合目の沢で、横向きに倒れていた。顔に擦り傷があり、登山道から約10メートル滑落していたという。死因は凍死。死後2日以上経過していた。道警は誤って滑落したとみている。
都甲さんは9月30日に旭岳のロープウエー駅付近で目撃されて以降、行方不明となっていた。2日に東京の自宅に戻る予定だったが帰らず、家族が警察に届けた。
道警は誤って滑落したとみている。道警は誤って滑落したとみている。道警は誤って滑落したとみている。都甲さんは大分県出身。原子炉工学専攻で、東大教授などを経て1998年10月に発足した核燃料サイクル開発機構の初代理事長に就任した。

都甲さんは海外の山にも登山経験があり、旭岳にも何度か訪れていたそうだが、カメの勝手な憶測ではそこを「死に場所」に選んで出かけたのではないだろうか。功成り名遂げた78歳・・・無理もない、行方不明の報を知った際、カメはそう思った。
時代が大きく変わり、世の中の価値観も変わってから、功成り名遂げた方が時にお縄を頂戴したり、老醜を晒す場面を目にすることが増えて、特にそう感じることが多い。長生きしたばかりに・・・、晩節を汚して・・・、と。
日本では、安楽死とか、尊厳死など死について論議することを憚る風潮が強い。特に、自殺への偏見は強く、本人よりも残された家族の方が後ろめたさを感じるし、世間の好奇の目に晒されてしまう。
だから、「事故を装った自殺」を選択したくなる、選択せざるを得ないケースもあっていいとカメは思う。死ぬ自由であり、それくらい許されてもいい。