2015/12/02

◎漠たる世 サプリ食いつつ 消えるんか

にしても、漠たる胸騒ぎからだろう、できるだけ何も考えないように努めている。考えると、胸騒ぎの中身と対峙しなくてはならなくなる。漠たる存在は漠たる存在のままにしておきたい。
と、なるほど、いまの世も漠たる世と思える。特に、東京オリンピックの新国立競技場建設計画とエンブレムの白紙撤回が象徴的だ。漠たる中で漠と決めた結果で、事務方は白紙撤回に「なぜ」と理解不能だったろうが、世間はそんな茶番を呆れて眺めている。それに、リーダー不在だと感じていても、誰もそれを指摘しない。漠たる世では、突出しないほうが安全だと思って、みんな一歩身を引いている。かつてのような育ち盛りの国ならみんな走っていたし、遅れまいと懸命に駆け上がった。顔を上げれば、青空が広がり輝いていた。そして間もなく念願の頂上を極めて一時は大いに浮かれたものの、それも束の間、いまは坂を転がり落ちている。眼下には雲海が広がり、漠として見通しがきかない。手探りで、足元を確かめながら進むしかない。
まさに、カメの身体状態と符合する。何かやらなければならないことは何もないし、何かやりたいこともない。ただ、考える時間はたっぷりある。でも、脳の劣化は甚だしく、集中力も持続しない。機械的にクリックを繰り返すだけのカードゲームが時間潰しにはいい。金もかからない。
脳に刺激を与えるにはNETショッピングだ。がんと闘うサプリメントとグッズはわんさとあって、値段もビンからキリまで。特に、サプリは効くのか効かないのか、NETの口上だけでは獏として、何とも頼りない。全ては食品で、味も香りもない錠剤かカプセルで、まだ、駄菓子のほうが旨そうだ。それでも、高価なサプリの方が効きそうな気がする。選ぶ基準が漠としていて、存在しない。結局はそこそこの価格のサプリを食べ続けているのだが、さて、はて、この行為も自己責任に帰結するんだよなぁ。あぁ~~~。