2010/10/19

◎衰退途上国に相応しいお粗末・菅内閣・・・


にしても、先ごろ耳にした衰退途上国という言葉、誰が言い出したのか知らないが、実にいい言葉、言い得て妙なりで、感心しきりだ。まさにそうなのだ、そうなんだよなぁ・・・って。勿論、今の日本の国の姿で、カメはこれまで喉につかえていたものが一気に外れたような気がして、すっきりした。
チリの鉱山落盤事故で地下約700mの避難所に退避した作業員33人全員が69日ぶりに地上への生還を果たした際、「ビバ! チリ (チリ万歳)」などとひときわ大きな歓声が上がり、生還した作業員らは「チリ人であることを誇りに思う」などとコメントし、駆けつけた家族をはじめとする関係者も一様にチリ人の「誇り」を口にした。日本でも、テレビカメラに向かって在日チリ大使が同じセリフを口にするのを、そうだろうなぁと羨ましい思いで眺めていた。
それに引き換え、日本はどうだ! という話だ。この 9月7日、尖閣諸島で中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突、公務執行妨害容疑で逮捕した船長を除く船員14人は13日に釈放、24日になって、那覇地検は拘置していた中国人船長を処分保留で釈放したという、国家の威信を傷つける何とも腹立たしい案件で、さすがに、日本人であることが恥ずかしく、珍しく憤りも感じた。もう、こりゃ、国家の態をなしていないと情けなくなった。そんなカメの思いを10月6日の衆議院本会議で代表質問に立った稲田朋美議員(自民)が声高らかにぶつけ、その内容がNetにアップされていたので、得たりとそのエキスを再録させていただく。稲田議員、総理の座を目指しているとかで、その論たるや、歯切れ良く勇ましく、衰退途上国に打ち沈んでいるカメの胸も高鳴った。
こんな具合・・・(http://blog.goo.ne.jp/2005tora/arcv)・・・菅政権は外交安全保障政策に対し、あまりにも無責任かつ、無策です。その現れが尖閣問題における無様な外向的敗北なのです。残念な事に、この国では国民の怒りを共有する事ができない政治家が総理をし、官房長官をし、外務大臣をしているのです。今回の釈放は中国の不当な圧力に屈して国内法の適用をねじ曲げた主権国家の名に値しない恥ずべき政治判断でした。・・・総理、及び菅内閣の閣僚は、釈放は那覇地検の独自の判断であったと言い、検察当局も同じ事を言っています。誰も信じない卑怯な責任逃れです。そもそも外交問題を理由に釈放を決めることは検察の越権行為になると考えます。・・・判断を検察当局に委ねた事は、あなたが理想とし、政権交代の大義である政治主導の自殺行為ではありませんか?・・・政治は結果です。・・・菅内閣が腰抜け、ブレた、という国民の批判を恐れ、検察に政治責任と説明責任を押しつける卑怯者内閣であること、国益を守るという政治意志を示すことのできない意志のない内閣である事を国民に知ってもらう為に、逮捕、留保、釈放に至る事実関係は明らかにしなければなりません・・・と。
確か、95年 1月 の阪神・淡路大震災の時、何だかんだいっても、結局、国は国民の命と財産を守ってはくれないと感じたものだ。それも、時の総理が村山富市氏で、いわば左翼政権だからかと思ったり、総理の器の問題かとも邪推しつつも、災害の規模のでかさに、当時は圧倒されていたのだが、今回の菅内閣のお粗末さは日本人の気概、心意気に触れるものだけに、何とも情けなく、まさに衰退途上国という言葉に相応しい顛末だと、1人得心している。