2008/01/11

◎『Panasonic』への一本化、よくぞ決断・・・

にしても、「National(ナショナル)」と松下電器産業の名前が消え、「Panasonic(パナソニック)」に一本化されるそうだ。いまさらながら・・・だが、これでカメなども慣れ親しんだ前世紀の“亡霊”が10月1日付で消え去る。
さぞや、若い社長だろう、そうでなければ郷愁に捉われ、何より経営の神様・松下幸之助の顔に泥を塗るようなことになる、それほどの改革はとてもできまい、と思って調べてみたら、何とカメより2歳若いだけの62歳だった。その大坪文雄社長、技術畑出身で、徹底して製造事業を担当してきたそうで、何となく納得した。国内販売に少しでも携わっていたら、ナショナル・ショップの呪縛を解くことは出来なかったのではないか。
「Panasonic」への一本化は、安倍前首相がいう『戦後レジュームからの脱却』の一つの象徴であり、非常にわかり易い話だ。護送船団方式とか、横並び主義とか、官僚社会主義とか、前世紀後半の日本の経済成長に対する見方はさまざまだが、松下電器産業の消滅もいいえて妙ではないか。
日進月歩の電気・電子産業からIT産業に移り変わって、その渦中にありながら大家族主義を貫き、辻褄を合わせてきたものの、いよいよ新世紀の熾烈な開発競争を展開する上で、当然のことに、もはや長い伝統をいつまでも引きずってはいられなくなったのだろう。
これも、若い世代がトップに座ったからこそ出来た決断だと思う。もう、団塊の世代より上は完全にリタイアすべきときが来ている。
いつまでも郷愁に浸っているようでは、大きな改革は出来っこない。いまの福田首相が、まさにその典型だ。気配りなど、もう必要ないのに、結局は気配りだけで、何も決断できない。それどころか、何をやりたいのかも見えてこない。川の流れに身を任せているだけで・・・、それなら、カメと一緒だ。あぁ~。