2010/02/05

◎朝青龍の引退で相撲は完全に消滅する


にしても、朝青龍が辞めて、カメは相撲を見る気がしなくなった。多分、もうテレビで生中継を見ることはないだろう。朝青龍の相撲は面白かった。大きいとはいえないあの体で、足腰だけでなく、腕っ節がめっぽう強く、最後まで勝負を諦めない集中力で相手を薙ぎ倒す。その執念は、日本人にはないものだ。相撲というより、格闘技といった方があたっている。朝青龍の足が俵にかかってからの粘りには、日本人力士は驚いたろう。日本の国技の美学からすれば、そんな粘りは勝負に拘り過ぎで、はなはだ見苦しい、潔く土俵を割るのが相撲道というわけだ。朝青龍には理解出来なくて当然だ。土俵から出されたら負け、土俵に手を付いたら、土俵に倒れたら負け、というのが相撲だ。それを徹底して実践、勝ち続け、横綱を締めたわけだ。
平成11年初場所初土俵。15年初場所後に横綱昇進。優勝25回、殊勲賞3回、敢闘賞3回は輝かしい戦績だ。なかでも、7場所連続優勝には、驚嘆した。朝青龍の強さの証明だし、相撲を改革した革命児の証だ。それに、その挙措動作にまで顰蹙を買った。カメの目には可愛らしく映ったのだが・・・。
それが横綱の品格だ、なんだかんだと姦しい。何とも、ピンと外れなことよ、と思っていたら、引退だと。まだ、
29歳、十分相撲は取れる。何といっても、初場所では優勝しているのだ。相撲が日本の国技だなんて一体誰が思っているのか。白鵬の守りの相撲では、見る気にもならない。これで相撲は完全に消滅する。
朝青龍の引退会見をパソコンで見て、何とも理不尽ないまの日本の現状を憂い、さらば相撲と、1人ごちた。