◎米軍の冷却材供給を誰が何故、断ったのか・・・
にしても、日本のマスメディアは何時までたってもひと皮剥けることがない、過去の数多くの教訓に学ぶことなく、旧態依然、記者クラブ制度の悪弊を堅持したまま、インターネットで外国通信社やテレビの報道にアクセスしてみて、その酷さは腹立たしく、呆れるばかりだ。昨日、ラジオでフリージャーナリストの上杉隆がくたくたになって、それでも吠えていた。「燃料棒の損傷だって? これって、メルトダウンだろうが・・・、この期に及んで、まだ!!!」。続く番組で、日刊ゲンダイOBの二木啓孝が「原発の現場は、まさに戦場、参謀本部は一体何を考えているのか。これでは、死ななくていい命が失われていく。酷いね」。続けて、カメが「糞、くそ!!! や」。
14日付の本ブログ「◎未曾有の地震に見舞われ、原発は”安楽死”」の中で、実は「ホウ酸」のつもりで「ホウ素」と書いて、後で気になり調べてみたら、ま、間違いともいえず、ひと安心したのだが・・・、それより何より、11日のロイター電を見つけて仰天した。これ・・・。
[ワシントン 11日 ロイター] 米政府高官は11日、東北地方太平洋沖地震で被害を受けた原子力発電所への在日米軍による冷却剤輸送は実施しなかったことを明らかにした。これより先、ヒラリー・クリントン米国務長官は、同原発に冷却剤を輸送したと述べていた。
これについて同高官は、冷却材の供給について日本側から要請があり、米軍も同意し輸送を開始すると国務長官は聞かされていたもようだと説明した。その後、日本側から冷却材は不要との連絡があったものの、国務長官の耳に入っていなかったとしている。
別の米政府当局者は、「結局、日本は自国で状況に対応できたとわれわれは理解している」と述べた。
・・・だとさ。日本のマスメディアはこうした重大なニュースには一顧だにせず、被害が拡大していく様を遠目に眺め、何だかんだと難癖をつけるばかりだ。多分、冷却材を要請した日本側のスタッフは福島原発が被災した直後に、冷却材が必要になると直感したわけで、それはまさに鋭い洞察力と言え、どこで誰がそれにストップをかけたのかは不明だが、素早く決断、実施していれば、泥縄式の対策を重ねた挙句、これほどの惨状を晒すことはなかったのに、と残念でならない。あぁ~、衰退途上国!