2013/07/19

◎ 個人情報保護法なんてあって無きが如し・・・

にしても、近ごろ浮世に気にかかることがあり、ついひと言・・・警鐘を鳴らしたくなった。あれほど、しつこく、口を酸っぱくして徹底を繰り返していた「個人情報保護法」の件だ。
日本で法律は運用次第というか、勘違いとか見て見ぬ振りとか、阿吽の呼吸が優先されてしまう面もかなりある。あれこれタブーにして違法行為を黙認しているケースも幾つかあるが、ここでは触れない。
このほど「個人情報保護法」がらみの、まさに噴飯ものの事件が発生した。新聞の見出しでいえば「ローラさんの父親国際手配」。これって、カメの大好きなローラは何も悪くないし、手配された父親とは完全に別人格だ。警視庁の捜査で、バングラデシュ国籍の53)が浮上、国際手配したとしても、それはそれでいい。それがニュースになるかならないかのバリューはそこで考え、判断すればいい。「バングラの53歳男を国際手配」では、ベタ記事にもならないだろう。警視庁が、そんなことがわからないはずもない。53歳男の個人情報を紐解けば、何といまテレビで大受けのローラじゃないか、となったことは想像に難くない。素知らぬ顔で「ローラの父親」と決して嘘ではない、個人情報を付加し、ネタの欲しいマスコミはマスコミで無批判無思慮に有り難く飛びついてしまう。

と、今度は広島県呉市で16歳の少女が元同級生を殺したと供述している事件、何とも複雑怪奇、奇妙奇天烈、最初に自首した16歳の少女、そして元同級生、その後逮捕された21歳男の他は少年、少女いずれも16歳の合計7人・・・。その上、殺された16歳少女の身元も特定されていないようだ、などと書いてみても個人の属性が16歳と少年少女だけではチンプンカンプン、事実関係が何も伝わってこない。ところが、テレビのワイドショーを見ていたら、逮捕前の少年少女本人、それに少年少女らを知る近所の人までがテレビのマイクに向かってモザイク越しにあれこれ証言しているのだから、何ともはやネタ元は明らかで、個人情報保護法なんてあって無きが如し、マスコミのやりたい放題。こんな按配では、個人情報保護法の庇護の下に「なりすまし」とか、「やらせ」なども横行しかねない。あぁ~~。