◎70歳過ぎた同級生同士の「思いやり」旅・・・
にしても、オフシーズンのタイ・プーケットのビーチは閑散としていた。昨年末から年初にかけて訪れたあの賑わいはどこへ行ってしまったのか。浜一面に花咲いていた濃いブルーのパラソルは一本もなく、人影はまばら。沖合に隙間なく待機していたクルーズ船も見当たらない。ハワイと同じで常夏のリゾート地と思っていただけにとんだ肩透かしだった。まっ、おかげで、星3つクラスのホテルに信じられないほどの安価で泊まっている。
今回のプーケット行きは、70歳過ぎた同級生との2人旅で始まった。何せ、同級生の息子が孝行もので、溜まったポイントを航空券に替え、カメを案内役に誘ってくれたのだ。同級生は仕事が忙しいわけでもないだろうに、6泊で帰るという。
カメにとって、天の恵みとはこのことで、ホテルの手配は引き受けた。ツインベッドで一部屋に2人で泊まる手もあるだろうが、存外に安値だし、ここはお互いに気を使わなくもいい、ゆったり過ごせる、ダブルベットの部屋を一つづつ予約。ホテル事情も少しは知ってもらおうと前半3日間は星3つ、どのくらい格差があるか、後半の3日間は、星2つにしたのだが、この時期、かなりディスカウントしているようで、格差は感じられなかった。いずれも清潔感があり、リラックスできていると思っていた。ホテルが手配したタクシーにのってプーケット国際空港に向かう同級生を見送る瞬間、ほの悲しい寂寥感が漂った。お世話をかけている同級生の息子にはメールで無事に空港に送くり出したことを報告した後、こう付け加えた。
おかげさまで、この間、面白く、楽しく、存分に羽を伸ばして過ごさせていただき、なんていいながら、いいさか疲れました。父上も同様かと思います。また、お互いにこれでもかこれでもかと気を遣い、お金は使いませんでした。
なにより、体と脳の劣化は隠しようもなく、お互いにちょぼちょぼ、どっちもどっちといったところでお互いに納得し合っていました。
で、一夜明けて、振り返ってみると、この6泊7日は70歳過ぎた同級生同士の「思いやり」旅・・・だったかなと強く感じた。
さて、さて、残りは3週間切った、か。
さて、さて、残りは3週間切った、か。
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