◎何を食っても、ひと口含んだ瞬間「旨い」
にしても、タイ料理は旨い。何を食っても、ひと口含んだ瞬間、「んーん、うまい」とか「うめぇ」とか嘆声を発している。食べるのは、ほとんど肉がらみで、魚は今回まだ一度だけ。魚はほとんど丸ごと唐揚げだから、見るからにグロテスク、怪魚となって、食欲が萎える。切り身も唐揚げで焼き魚は見ない。何より、魚は肉料理と比べびっくりするほど高価だから、食欲はそそられないのだ。
今回は事前に「チェンマイ満腹食堂」(永田
玄, 永田
梓、ネコウェブ)なるグルメ本を入手して、ひと通り目を通し、それこそ全部回ってやるかと意気込んでいたのだが、根が怠惰で、面倒臭がりときては、そうはいかない。そもそも、取り上げている食堂は郊外が多く、宿のアパートの立地からは、いずこの食堂も自転車で汗びっしょりは必至だ。で、とりあえず城内で紹介されている最も近い店を訪ねてみたら、なるほどチェンマイの雰囲気が漂う店構えに内装、どうやら人気店になっているようでお客が多い。「待ち」を嫌って、午後1時過ぎに出かけてみたら奥の席がやっと空いて腰を下ろしたのだが、客足が衰える様子はない。
メニューを見ても、皆目見当がつかず、本を開いて見せてこれと指差した「血のスープ入り生ビーフン」ともう1つメニューを指差したのだが、こちらは何を指差したかわかっていない。出てきたのは写真でご覧の通りで、料理2品とスティッキーライス、ナーム(水)ボトルで90THB。やはり旨い。といって、本で紹介されているほどのことはない。もう一品は素材が何やら見当もつかないが、ライスによく合い旨い。後日、もう一度行ってみたのだが、本でいうほどのこともない。この程度の料理なら、その辺の屋台でもフードコーナーでも負けてはいない。ただ、店の雰囲気とグルメの有難い能書きに酔わされているとしか思えない。
「旨い」のひと言でいいじゃないか。それは、何処でも、一緒・・・。格式高い店で、着飾って、難解なジョークを楽しみながらの豪華な食事もわからなくはないが、カメは嫌いだ。
昨夜、ショッピングモールにあるチェンマイフードコーナーで食った骨付きポーク炙り焼き(写真=上左)は極上の旨さだったぜぇ(他にチェンマイソーセージ、たれ、スティッキーライスを選択して合計80THB)。
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