◎「さよならをもう一度」初めて観賞して・・・
にしても、久々に文芸佳品ともいえる映画をじっくり観て、爽快な気分に浸るとともに、何とも口惜しくほの悲しい思いに囚われた。 昼下がり、NHKBSプレミアムシネマで放映された「さよならをもう一度」。番宣によれば、サガンの「ブラームスはお好き」をもとに1961年、アメリカで製作された作品。長年にわたって結婚しないでいる中年カップルが、一人の青年の登場によってその関係を変化させていくさまを粋なタッチで描く。経済的にも自立し、お互いに束縛しないという不文律の中でつきあい続けるロジェ(イヴ・モンタン)とポーラ(イングリッド・バーグマン)。そんな2人の前に、10歳以上も年下のフィリップ(アンソニー・パーキンス)が現れ、ポーラと彼は同せいすることに…。 振り返れば、1961年といえばカメは高校を卒業して予備校に通い始めたころで、身構えることもなく気がつけば「G」のガキ丸出しのころ、サガンといえばその後何度も耳にしているのだが名前だけ、フランスの女小説家で多分嫌味な女・・・程度の認識、まだ、まだ男尊女卑が蔓延っていて、勿論ガキのカメは女性の自立なんて思いもよらなかった。 いま初めて観賞して、あまりの事にブログで己の能天気な浅学菲才振りをカミングアウトしてみたくなった次第。 視聴後、Yahoo映画をチェックしてみたら、これほどの佳品だというのに何故かポスターだけで、あとはほとんど空欄、ユーザーレビューはわずか9件。中の一つ、何と「中年おばさんの恋愛模様」のタイトルで「私自身が20代と人生経験も恋愛経験も乏しいからなのでしょうが、この下らない三角関係の恋愛話に共感するような場面など皆無。何が見せたいのかさっぱりわからない、苦痛の2時間でした。」だと・・・。ったく、もう!!!
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