◎磁石を手に安心と自信が漲ってきた・・・
にしても、いつものことだが、脳のせいなのか、お肉のせいなのかは判然としないが、自己喪失の自覚症状にはちょっとした快感が伴うだけに始末に終えない。タイ語で「ティーニィー ティーナイ(ここは何処?)」「ポム クーアライ(私は誰?)」というわけで、タイ文字に囲まれた環境にいると、いつもそんな気に陥ることが多い。何せ、英語表記もほとんどないので目標物、目印がない。その上、地図もその感覚醸成に加担していると思う。簡単にいうとチェンマイの地図は真ん中に一辺約2キロの城壁跡とお堀に囲まれた正方形の旧市街地があって、市街地は京都のように碁盤の目状に道路が走っているイメージになりがちなのだが、実際にはとんでもない。で、城壁の一辺に2ヵ所ほどある門を基点にそこから郊外へ道路が伸びている図だ。脳には勝手に碁盤の目が刻まれてしまっているから、厄介で、自転車を南に向かって走らせているつもりが、実は北に向かっていたなんてことは日常茶飯事。ま、気が付けば、その場で目的地を変更すれば済む話・・・。自らの体感を恥じ入るばかりだが、チェンマイ入りしてまもなく2週間が経つというのに、この体感症候は修復されず、宿を自転車にまたがって出て右に行くか、左に行くか、いまなお懲りずに迷走し続けている。道路のイメージが確定せず、暫く走ってから、そんなはずじゃないと思うことも多く、ここは何処?私は誰?状態に陥る。
で、実は以前チェンマイで買ったものの使い方が良くわからず、ほとんど活用していなかった「磁石」を持ってくるのを忘れてしまったので、やはりないのは不便なような気がして新たに買おうと思った。磁石のタイ語訳を探し、単語カードにタイ文字で書いて、店構えの大きな書店&文具店に入って探したが、なかなか見つからない。大きな地球儀も展示していて、その周辺んも見たが、見つからず。スタッブに聞く気になって、若い男の店員に単語カードのタイ文字を見せたら、ペッタン張り付くボタン型の磁石のところに案内された。「オー、ノー、ノー、N、S、E、Wの・・・」って、カメは地球儀まで連れて行って説明したら、何となくわかったようで、レジの後ろから、取り出したのは確かに磁石だが、箱入りの高級品で150BTぐらいだったか。まっ、これでもしょうがないかと眺めていたら若い店員が剥き出しの磁石を持ってきて、「そう、そう、そうなんだよ、これでいいんだよ」って、カメは思わずにっこり。高級品は戻して、普及品をレジに差し出した。32BTで意外と安かった、よ。コノテの奴って屋台で100BTっていわれたり、或いは300BTっていわれたら、そのまま鵜呑みにするっきゃないもん、ねぇ。大いに救われた。これって、随分と得した感じ。店の外に外に出て、炎天下、さっそく磁石を見てみると、流石というか、確かに、や。何がといわれても困るが、磁石を手にしてただ何となく安心と自信が漲ってきた気がした、ヨ。
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