◎キツネにつままれた感じの欠陥自転車
にしても、新品の自転車のペダルが脱落するとは穏やかじゃない。チェンマイに着いた日の午後、トゥクトゥク(3輪タクシー)でスーパーハイウエイ沿いのディスカウントスーパーまで出向き、最安値の自転車とチェーンキーを購入(1978BT=約5900円)、そのまま自転車に乗って宿まで戻り、陽が落ちてから飯を食いに自転車で出かけたのだが、道路が凸凹して走り難いところで自転車を降りて押しながら歩いていた時、気が付いたらペダルが道路に落ちたのだ。暗くて、状況が良くわからず、ペダルを前篭に入れ押し歩き、当初の目的地までは行かず、直ぐ目に付いた食堂で飯を食い、また自転車を押しながら宿に戻ったのだが・・・。
翌朝、明るいところで見ると、捻じ込んであったペタルが外れて落ちたというだけなのだが、そんなことってあるのか。捻じ込みの溝が一部潰れている。明らかな欠陥品だ。走行中に外れていたらと想像するだに恐ろしい。そもそもよくぞこのペダルを捻じ込めたものだ。クレームをつけるにも、店は遠いし、言葉が不自由とあっては、ままならぬ。エライ買い物をしてしまったなと覚悟を決めて、自分で修理してみる気になった。構造的には簡単で、ネジの刻みが、一部潰れてバカになっている。ペタルを心棒に捻じ込むだけの簡単明瞭な操作でいいのだ。
Googleの翻訳サイトに「ペンチとスパナを借してください」とコピペするとタイ語で結果が出てくるんだよねぇ。開いたままのノートPCをフロントまで持参して見せると、これ通じるんだよなぁ、凄いヨ。
で、ペタル取り付けにトライするも、予想通り駄目。何せ、力がない。ギブアップしていたら宿のスタッフの若い男の子がいてボディランゲージで頼んでみた。暫くトライした後、何と金鋸を持ってきて、心棒を切り始めたが、全然切れない。そのうち、兄貴分を見つけ、代わりを頼んだ。金鋸の音が変わり、確かに切れたのだが、螺子がかみ合わない。結局諦めて、こりゃ、近所の自転車屋に行って、ペタルと心棒を交換してもらうしかないよと勿論タイ語でいわれ、そんな意味だろうと推察したわけで、渋々押していくと、なるほどしっかりした自転車店があるじゃないか。店頭で散々逡巡して、やばい場合は新品購入もやむなしと、覚悟を決めて、現物を見せて「チェンジ」といったら、暫く切り取った後などを眺めていたが、キュキュっと押し嵌めて捻じ込むと、コレが入っていくんだよなぁ。まさにプロの技やろ。モンキーで仕上げして、ハイどうぞ、ときたよ。余りのことに呆気に取られていたが、カメの「タオライ?(いくら)」に、にっこり手を振るばかり。ほんじゃ、まぁと、20BT札をチップといって渡したら、受け取ってくれたヨ。宿に戻ってみると、若い方はいなかったので兄貴分に100BT札を渡し、2人でといったが・・・。「ハー(50)、ね」といっていたからOKだろうなぁ。
ヒヤリとはしたが、自転車は快調に走っている。
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