2012/01/24

◎69歳の誕生日、映画「サウダーヂ」を観賞


にしても、今年は何故か自然体で気負わず迎えたこの日、69歳の誕生日、24日は終日、未明の降雪とも相俟って、寒い、寒いったらない1日・・・。改めての感慨も希薄なのだが、69歳は親父が亡くなった年齢で、カメはこの齢を1つの目安に生き死にを慮ってきたのだが・・・、いざその齢を迎えてみると、何事もなく、何となくスルーしてしまいそうな按配で、呆気にとられるしかない。
ふっと我に返ると、カメの場合、「人生50年・・・」で一旦けりを付け、何とも長くなったロスタイムを無為に過ごしてみると、早や20年近く、赤ん坊なら成人式を迎えてしまうわけで、こんな按配では、はて、さて、はて、さてと目が眩み、惑わされつつ、古希を迎え、また、あれよあれよという間にロスタイムが10年は延長されてしまいそう。
ともかくと、昨秋から懸案の映画を見に寒さの中、横浜まで出かけた。富田克也監督の「サウダーヂ」(郷愁、憧憬、思慕、切なさなどの意味合いを持つ ポルトガル語だそうだ)。上映館が少なく、昨秋、渋谷で上映しているとき、何と 西部邁ゼミナール~戦後タブーをけっとばせ(TOKYO MX)で2週にわたって、▽問題作サウダーヂをどう観るか▽映画界を震撼させる作品▽地方都市の衰微と現実▽若者、土方、外国人労働者の葛藤▽TPPに入れば、地方の衰退はさらに加速する▽社会派ドキュメンタリーにない筋書き▽商業映画にない志の高さ・・・などと紹介していて、
西部が感嘆して、勧める映画がどんなものかみてみるかと思いつつも、渋谷まで行く気にはならず、その次の上映スケジュールを見ると横浜・黄金町で1月21日から、それも2週間位で、あとは全国各地を巡る予定とのこと。
酷い映画館だった。暖房が弱く、コートは最後まで着たまま。138席にお客は20人足らず。寒いのも当然か。西部が散々褒め上げていた映画なのだが、始まって5分ほどでカメは何か見る気が失せ、席を立って帰りたい衝動に駆られ、最後までそれは変わらなかった。ひと言でいって、素人の手作りは確かなのだが、観客、お客さんを全然意識していない、あくまでも自己満足の世界にどっぷり浸かっているだけの映像。見せられる方は、こりゃ、たまらんわ!!!

2012/01/16

◎混沌の中から何が生まれてくるのか・・・


にしても、カメはすっかり溶解し混沌とした脳を揺すりながら、年明け2012年の行方をちょっと占いつつ、あれこれ考えてみた。日本はどうなる、世界はどうなる・・・と大風呂敷を広げてみると、キーワードはカメの脳と同じく「混沌」の1語に尽きる。実は、昨年も混沌だった。混沌から混沌へ、そこには果たして何が生まれてくるのか。新たな天地創造なのかもわからないが、それを見届けられるほどロスタイムというか、寿命は残っていない。ただ、眼前に迫っているのは金融システムと国家崩壊の混乱と困惑、その後を覆う混沌、そして国家の枠組みが消滅し、基軸通貨のドルが紙くずになったあとに新しい国際金融システムを誕生させて経済の再生を図る中、その次に見えるのは自分の命と財産は自ら守っていかなければならない、全ては自己責任に帰する個人主義社会の到来だろう。何かのスローガンと同じく、「世界は一つ、人類みな兄弟」の世だ。

昨年(2011年)を振り返れば、日本では未曾有の大地震と巨大津波、そして、世界各地ではやはり地震、台風、豪雨、竜巻など自然災害が発生して、肝を冷やし、その上、日本では津波に端を発する原発の凄まじい爆発によって、科学技術が培ってきた数々の神話を瞬時に吹き飛ばして、それこそハルマゲドンの様相を呈し、なお、情けないことに国家機関は機能せず、いまなお、その惨状は続いてやり切れない思いに駆られる。それは、やはり傲慢になり過ぎた人間に対する地球の怒りなのかと感じてしまう。Tシャツ1枚で1年中過ごせてカメお気に入りの国、タイですら昨年は大洪水に見舞われ、その後始末にあと何年かかるのか・・・。

巨大な自然災害は100年に1回とか、1000年に1回とかの確率だが、人間の脳が生み出した金融は、いまや巨大な力を持ち、その力は膨張し、傲慢になり、利己的になり、多くの服従者を抱え、国家の中で最も重要な地位を占めるまでになって、時に、その災禍は止め処なく、国家の存亡すら揺るがす。何と、金融市場が世界を支配し平和と民主主義を脅かしているのだ。 これ、全ては金の力が強くなりすぎ、金に振り回された挙句の果て、成れの果てだ。
特に、金融工学の賜物であるCDS(Credit default swap) が象徴的だ。何もないところに価値を勝手に定義し、それをやり取りすることで利益を得るもので、いわば砂上の楼閣であり、妄想による錬金術ともいえるのだが・・・。かつて社会の木鐸とまでいわれた新聞をはじめとしたマスメディアが示すのは、大量消費、弱者の切り捨て、文化の軽視、快楽、そして行き過ぎた競争だけ。どうやら、衰退途上にあるわが国は、欧州、アメリカの先を転がり落ちているようだ。

2012/01/04

◎東北の被災地で生活不活発病が顕著に


にしても、年明けといっても特に何もなし、いまさらの年賀状は1枚だけ、本ブログももう2週間ほど更新が途絶えたまま、ちょっとだけでもいいからご挨拶とPCを開いてNetニュースを見たら、ちょっと気になる見出しが目について、「南三陸町高齢者の2割 生活不活発病か 震災後に歩行困難」と、読み進めてみると、 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町で、長時間体を動かさないことで日常動作が困難になる「生活不活発病」の疑いのある高齢者(介護を受けていない65歳以上)が調査対象の2割を超えることが、町と国立長寿医療研究センターの共同調査で分かったとのこと、生活不活発病とは廃用症候群とも呼ばれ、全身の心身機能が低下し、筋力が弱くなったり疲れやすくなったりし、頭の働きが鈍くなり、認知症のように見えることもあるそうで、まさにカメがそっくりそのまま該当するじゃないかってなもんで、 生活の不活発化の理由としては「することがない」「外出が少なくなった」「疲れやすくなった」との回答が多かったそう、医師は「元気だった人にも頻発しており、深刻な事態だ。いったん歩きにくくなるとさらに動かなくなり、症状が悪化する悪循環に陥る」と指摘していて、もっぱら自転車に依存しているカメには何とも憂鬱な年明けとなった・・・。