◎視聴味嗅触覚衰えけりな・・・あぁ~人としてどうか
にしても、とうとうというか、ついにというか、「人としてどうか・・・」という問題が自らの身に発生して、あまりのことに、いささかショックを受け、うろたえている。ま、カメの場合はそんな問題は全て自己責任で自己完結しているからどなたか見知らぬ第三者にまでご迷惑がかかることもないから、ひとます安堵はしている。その点、カンカラカンの菅総理はそうした自己認識が皆無とあって「心がない」とか「無能」とまで追い討ちをかけられ、その存在自体が日本人のみならず、世界中にご迷惑をかけまくって、なおかつ恥じ入ることもないのだから、ひょっとしたらひょっとするやも知れぬ、なんてこともないだろうが・・・。
人として、人間としてどうかというカメの失態は性格上の問題ではなく、もっと根源的な、生物としての生命維持機能というか、生きて行く上で必要不可欠な生活反応が甚だしく衰弱衰退していて、このままチェンマイで暮らしていけるのかどうか、いささか不安に駆られたのだ。というのは、チェンマイは珍しくも朝から強い雨、昼近くまで降り続き、弱いながらも日差しがこぼれたところで、昼飯を食いに出て、そのままスーパーまで足を伸ばして食料を仕入れておこうと部屋を出て、自転車の鍵を開け、チェーンを前籠に入れ、鍵をポケットに入れたら、遠くでチャリンと金属音が響いた。はて、さて・・・何の音か、隣の自転車に付いているチェーンでも落ちたのかなと、大して気にも留めず、自転車で出かけ、100mほど離れた、初めて入るタイ料理の大衆食堂の前で、自転車を止めてチェーンを籠から取り出し、鍵を開けようとしたら、何と、そう、鍵がない。慌てた、ね。多分青くなっていたと思う。何せ、この鍵は自転車の鍵だけではなく、部屋の鍵も一緒、それに磁石も繋げてある。自転車はともかく、部屋の鍵が万一の場合、そのペナルティは計り知れない。ここから4kmほど先のスーパーまで行って気がついたらどうしていただろうと、まずは頭に浮かんだ。ここからなら、宿まで戻って確認しても100mだ。食堂の女主人からは不審な目を向けられながら、自転車にまたがり、おそるおそる駐輪場に戻ってみたら、あった、あった。ちゃんと、落としていた。ほっ!!!
じっと振り返ってみると、そう、鍵を半ズボンの右ポケットに滑り込ませようとして、マジシャンでもあるまいに、ポケットに入らず、ズボンの外側を滑り落ちていたのだ。床に落ちたその音が、まさか、自転車の鍵とは思い至らぬ、視聴味嗅触覚のいずれも衰えけりな・・・、あぁ~人としてどうか・・・と。
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