2010/08/10

◎臓器移植って、くすぐったくはないのか・・・


にしても、テレビのニュース番組で、心臓など臓器を収納したアイスボックスを慌しく各地に搬送する映像を見せつけられて、不快に感じた方が圧倒的に多かったのではないだろうか。交通事故のため脳死状態になった20歳代の男性にまるでハイエナのように群がり、あちこちの臓器を引き千切って、アイスボックスに詰め、それぞれの患者の元へ一刻を争って届けている図なのだが、それはカメの目には滑稽にも映った。その時に備えて、カメは体のあちこちに臓器のプライスカードを貼り付けておこうかとも思ったし、実際にそうした若い活きのいい肉体の闇市場が活況を呈しかねないだろう。今回、5つの臓器は一体幾らで取引されたのか。気が遠くなるほどの金が動いたに違いない。
家族の承諾だけで臓器提供を可能にした今回のケースは、この7月から施行された改正臓器移植法に基づく初の脳死からの臓器移植で、全国の5医療機関で行われたという。臓器提供者(ドナー)の男性は口頭で提供の意思を家族に伝えていたが、文面は残していなかったそうだ。脳死判定から臓器提供までの細かい経緯は不明だが、こうした臓器移植そのものはまさに人間の驕りであり、人として許されるものではないと思う。臓器移植法が成立した際にも書いたが、第一、見ず知らずのドナーの臓器を取り付けて、何かくすぐったくはないのか。そんな、素朴な疑問がいまも解消しないまま、外道とはいえ、カメの脳裏から消えない。

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