◎狭いはずのチェンマイ旧市街地は魔宮の如し
にしても、歩いた、歩いた、また歩いた、ヨ と日記に書いて連日クタクタなれど、ここチェンマイの街は狭いはずなのに魔宮の如しだ。
チェンマイ観光地図の中央に位置する旧市街地の略図、イラストがちょっと思い上がっているんじゃないのか、と一発毒づきたくなる絵だ。お堀に囲まれた一辺2kmのちょうど将棋盤のようで、その街路も東西、南北、縦横に走っているかの如くに見える。これは、どうやらカメの勝手な思い込みで、実際は、曲がりくねっていたり、斜めに走っている道もあるようだ。それがどこから始まり、どこで終わるのかが、皆目見当がつかない。磁石を持って、時に確認していても、いまいち、自分の立っている場所がピンと来ていない。本来は良い目印なのだろう、お寺はあちこちに同じような形であるし、違いはわからず、全て同じに見えるから厄介だ。その上、あれこれ目にする看板なども、全ては例のタイ文字だから、全て同じような形にしか見えない。
だから、歩いても歩いても、あそこから随分離れたと思っていても、何と、実際は別の道を歩いていて、戻っていたり、迷宮に踏み込んだような、ちょっと不思議な感じがしている。もう、10日も経ったというのに、一つの方向を目指して、徹底的に突進できていない。途中で、必ず、あれあれって感じで、見たことがあるような場所に佇んでいたりする。
何故か、道なりで真っ直ぐに歩いていたつもりだったのが、いきなりお馴染みのナイトバザールの中央付近に出てしまったり、そこには大きなホテルが二つも建っているのに、である。そこで、そのまま北上を続け、何となく見覚えのあるところで左に曲がったら、今度は昼間、泊まっているゲストハウスを出たところの道路に出ていたなんて、ね。
先日は、ゲストハウスを移動する際に、狭い路地でトゥクトゥクの姿がなく、前日に移動先は下見してあるものの、その場所が漠然としていて運転手に説明するのも煩わしく、結局、スーツケースをガラガラ引っ張っていたら、なんだ、もうそこまで来ているじゃないか・・・と。
特に情けないのは、立っている場所が堀の内なのか、外なのか判然としなくなることが多くなっていることだ。
所詮、徒歩でのこと、移動距離は知れているのだが、こんな不思議現象に大汗をかいている。
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