2009/10/21

◎coffee一杯の自由とバンコクでの極上の自由・・・


にしても、自由とひと言でいっても、色々な自由があるし、自由の感じ方も人さまざまだと思った。
「足利事件」の再審公判が宇都宮地裁で始まった21日昼のTVニュースで、6月に釈放された菅家利和さん(63)が喫茶店でコーヒーを飲んだ直後のインタビューで、そのコーヒーの味を聞かれ「完全に自由の味」と答え、得もいわれぬ笑みを浮かべた映像を流していたのを見て、そんな感傷に耽った。17年間も汚名を着せられ拘束されていたことを思うと、不運としかいいようがないし、あってはならないことだが、現実にはそんな理不尽なことがまかり通っていたのだ。そのコーヒー一杯の香りと味がいかほどのものであったか、想像に難くない。自由とは、それほど重いし、貴重なものだ。
それが、いまは、あまりにも軽々しく扱われていないか。自由の有り難味を感じていないし、感じようともしない。塀の外では、当たり前過ぎて、それこそ大安売りなのである。自由がぞんざいに扱われているし、自由そのものの意味すら忘れられているように見えるのだ。そんな中で、いま本当に自由を謳歌し、満喫している輩は何人いるのだろうか。
カメの自由体感は振り返ってみれば、やはりバンコクだ。まるで迷路のようなバンコクの街路を歩いていると、いつも「ティーニィー、ティーナイ」(ここはどこ? )「ポン ペン クライ」(わたしは誰?)がついて回る。迷い込んだ迷路の一角で足を止め、周りを見回して、途方に暮れて、そんな台詞を口ずさむときはちょっとした快感だし、不思議なことに不安感は湧いてこない。それは極上の自由だと感じる。何の束縛もなく、地球の迷宮に迷い込んだ子羊がうろたえている様はまさに自由を満喫している図だ。うふっ。
なんて、今度はチェンマイへ行く。あと、12日・・・。

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