◎無知蒙昧のカメでも「約束の旅路」には感動・・・
にしても、久々に映画らしい映画というか、素晴らしい感動巨編、スケールの大きい叙事詩を堪能させてもらった。2005年にフランスで製作された「約束の旅路」(ラデュ・ミヘイレアニュ監督)。エチオピアのユダヤ人をイスラエルに移送するという1984年の「モーセ作戦」の史実から生まれた叙事詩であり普遍的な人間愛のドラマだ。生き延びるため、名前を変えユダヤ人と偽り、ひとりイスラエルに脱出した9歳の少年。別れた母とアフリカへの思い、肌の色や宗教による壁、偽りの自分。愛情豊かな義父母に育てられながらも、揺らぐアイデンティティの中で少年は育っていき、やがて医師を志し・・・といったストーリーで、原題は「行け、生きろ、生まれ変われ」。
実は、23日深夜、NHK-BSの衛星映画劇場で放映され、HDD録画 をセットして、ライブで視聴していたのだが、後半でダウン。で、昨夜、録画で続きを見るつもりで、早送りしようとしたが、やはり、いい映画は違う。早送りさせないパワーが強く、結局、最初からじっくり鑑賞して、内容もよく理解でき、深い感動に耽った。
特に、ラストシーンは最高!!! 見事としかいいようがない。少年が成長して国境なき医師団の一員としてアフリカの大地を踏み、そこで母と再会するのだが、そのズームバックした美しい画面には、参った。やられた、と思った。
と、いいつつも、ユダヤ、イスラエル、エチオピア・・・等々、タブーにつながるキーワードがゴロゴロでてきて、カメはまたまた無知蒙昧を思い知らされることとなった。この作戦が展開された1984年といえば、昭和59年・・・、といえばカメ41歳、新聞記者の名刺をまだ持っていて、それでも、モサドのこれほどの大作戦を露ほども知らずにノー天気に過ごしていたわけで、何とも情けない。一体何をしていたんだろう ? よくぞ、いままで生きてこられたもんヤ。いや、はや、いや、はや、ヤ・・・。
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